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日傘のお兄さん (新潮文庫)
豊島 ミホ
価格: ¥460 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 2007/10
ISBN: 4101199426
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 203860位
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豊島ミホの原点から今までの変化がたどれます
あとがきにあるように単行本から、大幅に改稿しています。うち二作は大きなテーマだけ元のままで、全く新しい作品になっているし、表題作も、描写が相当書き加えられています。もとのままなのは、本の最初に並べられた「あわになる」だけです。
もとの単行本は、「あわになる」と同じくらいの長さの短編が四つと、「日傘のお兄さん」の中篇で構成されていました。そのときの印象は、少女漫画的な無難なテーマを、作品として読める十分な水準でまとめた短編群と、その後の彼女の売りになるような、普通じゃない何かを持った人の心情を感情移入できるレベルにリアルに描写するという路線でちょっと冒険がなされた中篇の表題作、というものでした。
今回の短編集は、単行本からそのまま収録された「あわになる」で、当時の彼女のみずみずしい感性と、多少たどたどしさの残る文体が味わえますが、短編二作は、「神田川デイズ」や「リリイの籠」に収められていても違和感のない、同じような読後感の作品になっています。表題作は、以前の作品を読んでいる者からすると、元の作品と新しい作品のイメージが二重写しになって印象が混乱しますが、初読の人にはきっと以前の作品よりも、同じテーマをよりリアルにパワフルに伝えられているのではないかなと想像します。最近の作品を知っていて、彼女の原点を知りたい方には、もとの単行本をお勧めしたいです。
「女子的」トキメキが蘇りました
私の腐女子的な部分がたまらなく順応。

言葉や題材の選び方はやっぱり「若い」。
文学作品としての質は?と問われるとちょっと厳しいけど、
10代の女の子や私みたいな妄想癖のある大人には
たまらないドキドキがある。
等身大の女の子である主人公たちの姿は輝いていて、
私たち文系女子のひそやかな願望をかなえてくれるような展開に
高鳴る胸を押さえられないっ!
落としてほしい展開にきちんと持っていってくれる気持ちよさ!
この本を読んでいる間は、
30代の私も「10代の女の子」に戻れたような気がします。
このトキメキが欲しくて、
私は今後この本をきっと何回も何回も読んでしまうんだろうなぁ。

作品としての出来は「あわになる」が格段に高いけど、
女子的願望をかなえてくれるのは「日傘のお兄さん」。
胸がしめつけられるようなまぶしいラストが待っていた
「ハローラジオスター」も好きです。

「日傘のお兄さん」は映像化したら面白いだろうな。
すごい美形の俳優をお兄さん役にしてさ(ニヤリ)

あとがきによると、今回の文庫化にあたり大幅に書き直してあるようです。
「登場人物の名前は同じでも、性格はまったく異なる」など
かなり大胆に変わっているお話もあるようなので、
興味のある人は単行本の方と読み比べてみてはどうでしょうか?




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