いろいろあるのですが、女だけの(母と娘姉妹の3人)一家に現れた指圧療法を行う60近い歳の牧師をめぐる、末娘からみた母との関係(黒い牧師)や、自分が養子に出されたり、知らない家に預けられたりする事を幼い子供が自身の視線で観察する話し(紫陽花)とか、母の日を記念して行われる講演に出席する私と母の慌ただしい戦争中の団欒の話し(団欒)とか。
しかし、中でもやはり表題作の「プールサイド小景」は絶品です。幸せに見える家族の本当の姿や、その生活に潜んでいた闇の部分をえぐり出して、さらに俯瞰してみせる!私の言葉にしてしまうとチープな感じになってしまいますが、ホントに素晴らしい作品です。
どれも素晴らしい放り投げた終わらせ方であるにもかかわらず、暖かな余韻があり、尚且つ、もう一度直ぐに頭から読み直したい欲求にさせます!終わらせ方の切り口がものすごくソリッドなのに、余韻は暖か。
プールサイド小景・静物 (新潮文庫)
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素晴らしい作品が詰まった短編集とめぐり合った時、これはまさに至福の一時である。ゆっくりと一品づつ堪能するもよし、一気にかき込むもよし!
この短編集はまさに逸品だ。『プールサイド小景』『静物』などの短編の粋が集まっている。まあ、個人的には『蟹』が舌足らずでドタバタしてるかなという印象がありますが、他は文句ありません。
しかし、下手な実験とか過激な描写を用いなくても文学が成立するもんなんですなぁ。
この短編集はまさに逸品だ。『プールサイド小景』『静物』などの短編の粋が集まっている。まあ、個人的には『蟹』が舌足らずでドタバタしてるかなという印象がありますが、他は文句ありません。
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第三の新人と呼ばれた世代の中心人物の短編集.大昔の国語の教科書に氏の「ザボンの花」が載っていましたね.未だに現役と記憶しています.表題作「静物」は隙のない傑作のように思えます.若くしてこのような作品を書いてしまうというのは本当にすごいことです.昔の人の思慮深さを感じます.まさしく国語の授業で勉強するようにゆっくり噛み砕きながら読みたい本です.そのせいか,集中力が必要です.ひとりで(勿論,読書はひとりでするものですが),静かに読みたい作品です.僕の思い入れかも知れませんが,昭和の時代,その時代の家族を感じる作品たちです.昔の小田急沿線の雰囲気ですかね.



