taiyaki#023
他の方のレビューにもあるとおり、小説の構成が際立って面白いと感じました。
小説を読み始めると、主人公である富小路公子は既に亡くなっていることを知らされます。
彼女の人生に関わった27人の家族、友人、知人らが、彼女の人となりや思い出を語ります。
その生き様や悪事が一面の真実として語られ、次第に彼女の「悪女像」が浮かんできます。
不思議なことに起承転結もオチもありません。彼女が、なぜ死んだのかも分からぬままです。
登場人物が公子についてひたすら語るだけなのですが、それでも面白くて一気に読み切ってしまいます。
自分の信念と欲望のままに生き抜いた公子ですが、不思議なことに悪女と断定する人もいれば、
天使のように褒め称える人もいます。この差は、いったい何なのでしょう。
小説という虚構の世界でありながら、現実の人間社会の人物評価に近いのはなぜなのでしょう。
小説のタイトルは悪女についてなのですが、悪女について考察しているわけではなく、実は、
公子を悪女と見做すか否かは、読み手に委ねられているのではないでしょうか。
公子を悪女とみるか、天使とみるかは、読み手の人間観、女性観に基づくものなのだと。
確かにやったことは悪いのかもしれないけれど、公子が置かれている立場に理解と同情を感じる人もいれば、
悪い女だとはっきりと断定する人もいて、実に不思議。不思議。不思議。
著者の有吉佐和子さんは、この本を「男性中心の社会を、いわば逆手に取った女の話」と評しているようですが、
この本を通じて男性の心を手玉に取ったのは、有吉さん自身なのかもしれません。
それにしても何度でも繰り返して読むたびに味わいが出てくる、とても魅力ある小説でした。
悪女について (新潮文庫 (あ-5-19))
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27人の生前の「女」を知る人々の回想録から浮き上がってきた「女」の真の姿は,生まれながらの悪魔か,それとも計算高い天使か・・・。
水晶のように透き通った瞳に,甘く男心をくすぐる声。
前世からの気高さが体に染み付いているような高貴な輝きを放つ美しさ。
女は美しさが持つ身のすくむような力が自分を取り巻くすべてに勝ることを熟知していました。
まるでアクセサリーをつけかえるように男達をとっかえひっかえ利用し,狂わせ,妖しく美しく舞う女の一生の物語です。
水晶のように透き通った瞳に,甘く男心をくすぐる声。
前世からの気高さが体に染み付いているような高貴な輝きを放つ美しさ。
女は美しさが持つ身のすくむような力が自分を取り巻くすべてに勝ることを熟知していました。
まるでアクセサリーをつけかえるように男達をとっかえひっかえ利用し,狂わせ,妖しく美しく舞う女の一生の物語です。
この公子のすさまじいしたたかさと、バイタリティあふれる嘘のつきっぷり。たくさんの人間を騙しまくって、それでもなお聖女のような一面を決して自ら剥ぐことがないまま変死を遂げたこの女性の人間に反吐のでるよな気持ち悪さを感じた。
モラルだとか倫理だとかそいういうものから全く解放された異様な精神を持った人間を27人の語り手をつかって浮き彫りにするこの作家の力に脱帽。
最近はやりのサイコパス犯罪小説など吹っ飛ばしてしまうような有吉の創造者としての豊かな書き手力にもうことばもない・・・。
最後の語り手である軽薄そうな次男が語るこの女の異様な精神の果てはやはり、異様な死だったのか?ミステリアスで胸糞わるくそして人間のおかしさを目いっぱい書ききったすごい作品だとおもう。連続ドラマにどうですか??
モラルだとか倫理だとかそいういうものから全く解放された異様な精神を持った人間を27人の語り手をつかって浮き彫りにするこの作家の力に脱帽。
最近はやりのサイコパス犯罪小説など吹っ飛ばしてしまうような有吉の創造者としての豊かな書き手力にもうことばもない・・・。
最後の語り手である軽薄そうな次男が語るこの女の異様な精神の果てはやはり、異様な死だったのか?ミステリアスで胸糞わるくそして人間のおかしさを目いっぱい書ききったすごい作品だとおもう。連続ドラマにどうですか??
面白かた!
すーごいトリッキーな話の運び方で、
思わず年表など作成してまいました。笑
愛される女の秘訣を学びました。
ぶっちゃけ、吉原手引草で満足してる人は、
これ読んだら開眼する筈。。
(松井先生スミマセン。)
すーごいトリッキーな話の運び方で、
思わず年表など作成してまいました。笑
愛される女の秘訣を学びました。
ぶっちゃけ、吉原手引草で満足してる人は、
これ読んだら開眼する筈。。
(松井先生スミマセン。)
男と女、善と悪では言い表せない人生がつづられています。筋立てはミステリー風で引き込まれるようにページをめくりました。関わる人々夫々の証言はその人にとっては事実です。このようなことはまま見聞きすることです。君子のセリフ「まああ」「夢見たい」の言葉が持つ魅力について、その魔力を思います。この言葉の力で生きていく君子さん、あなたの力に敬服します。おっかない方です。



