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開口閉口 (新潮文庫)
開高 健
価格: ¥620 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1979/12
ISBN: 4101128065
おすすめ度:5.0
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生きる言葉
開口さん、あなたがこの世を去り、21世紀をむかえた我々の文化は、電話回線のモジュールを介したデジタル信号の粒子が日夜問わず舞うインターネット文明にどっぷりとつかった世界に生きております。
ヒトビトは、そこから情報、知識をえて、学習し、経験しているのです。
あなたが、もし、この現代を生きていたならば、どう僕らに語ってくれるんだろうか?
世界中を歩き、現地に足をつき、旅したあなたの世界は、『検索』慣れした貧弱な我々によって、
ますます、つかみどころない不安定なものとなっています。

俺が語る短文を読む文学だって、経験をともなわない『読書』行為にすぎんよ、とあなたは言うかも知れないが、
僕らは、やはり現実の社会、世界を『生きる』ことの飢饉状態にあって、生を渇望しているです。

生きた言葉が欲しいんだ、開口さん

開高健、珠玉の名エッセイ集
ご存知名エッセイスト開高健のエッセイ集の中で、現在文庫化されているものの中ではまちがいなく珠玉の1冊。旅、戦争、食、酒、釣り、本、身辺雑記とあらゆるものに筆が及ぶ。ユーモアも辛辣も詰め込んだ芳醇な1冊で、何度読み返しても飽きることがない。いまでもおもいついてはふらりとページをめくり、気ままに読み返している。赤茶けて、ボロボロだ。
蒸留「酒」の味わい
絞り出され発酵して、ジュースでなく完全に「酒」になっている1篇1篇。絶品。文庫本装幀も良し。ただ堪能あれ、です(偉そうにすみません)

途中、結石で入院、手術のようすも、きらきらとシズル感たっぷりに描写されています。入院、手術風景をこんな風に書いた文を他に読んだことがありません。

ただしこれ、書くの大変だったと思うのです。死去の原因となった病の発病前、脂の乗り切った頃だから、週刊誌連載でこの品質だったのでは?

大学浪人決定直後、この本とヘミングウェイ「海流の中の島々」上下(全初読・前知識無し)を持って行った旅行を思い出します。
空前絶後の持参本でした。





題名からして素敵じゃないですか。
 開高健さんを語るには、好奇心とそれに基づく行動力を上げなければなりません。それを、「ユーモア」でくるんだところにこの作家のただならぬ才能の発露を感じます。
 読書の楽しみを語り、現代の風俗を諷刺し、食味の真髄を探り、釣りの薀蓄を傾け、世界の美酒・珍酒を紹介し、人生の深奥を観照する。
 これは、この本のオフィシャルのレビューの引用ですが、付け加えることはありません。
 64編の珠玉の短編をご堪能あれ!!
知識の怪物・開高健
このひとの博覧強記っぷりにはいつも驚かされる。
きっとこれくらいの軽いエッセイなら3ダース半くらい簡単に書けたのだろうな、とすら思えてくる脅威の知識量である。実際そうだったのかもしれない。とにかく、このひとのエッセイを真剣に(?)読んでいればかなりの雑学・薀蓄王になれることうけあいである。語彙も確実に増える。これらの文章が醸す昭和の香りをかいで、ちょっとしたノスタルジーに浸ってみるのもなかなかオツなものかもしれない。ところで、最近の作家にこのくらいのエッセイがさらりと書けるものだろうか?不勉強な私にはわからない。どうなのだろうか?



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