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洪水はわが魂に及び (下) (新潮文庫)
大江 健三郎
価格: ¥540 (税込)

文庫
出版社: 新潮社
発売日: 1983/01
ISBN: 4101126135
おすすめ度:4.0
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独特な世界を構築しているのに・・・
著者の筆力は語るまでもないが、その世界の構築力に凄まじい才能を感じる。
近年の作品は四国の山奥を舞台にした壮大なストーリーのものが多いが、この作品は「われらの時代」や「性的人間」からの流れで読める長編だと思う。著者の「そっち系」が好きな人は是非読んだほうがいいと思う。

グロテスクともいえる物語が進む中で、子供の言葉がとても優しくて読んでいて嬉しかった。
大江さん、こういうのもっと書いて!

下巻
 「自由航海団」は内部の裏切り者により、政府に感知されるところとなった。裏切り者の追跡及び爆殺、そして核避難所にたてこもり機動隊についに包囲されるまで、息のつかせぬ展開が、読者を完全に途方もないカタストロフィへと引きずり込む。下巻には上巻に見られた退屈さが一切はぶかれる。とりわけ、銃眼、放水、鉄球等浅間山荘事件を彷彿とさせる、機動隊との長い闘いの迫力ある描写は大江の天才的筆力に感嘆せざるをえないだろう。
 この作品は『芽むしり仔撃ち』を現代に移植、深化させたファンタジーではないか。野間文芸賞受賞作。



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