おとうと (新潮文庫)
母の手作りのお弁当を持って出かける姉(げん)と、パンをもって出かける「おとう
と」・・・おとうとの姿が私自身と重なりました。
「おとうと」はげんさんのご家族の中で「迷える羊」の役割をしていたのかもしれません。
最後の場面・・・病院の冷たい壁に囲まれて結核と闘う「おとうと」と彼を見守る姉、お見舞いに来て、初めて「おとうと」にいっぱいいっぱいの愛情を示す母親の姿・・・思わす涙ぐんでしまいました。
家族とは何かを深く考えさせられる一冊です。お勧めします!
おとうと (新潮文庫)
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ほんの小さなきっかけから、不良の仲間入りしたおとうと。そのやるせなさ、ふてぶてしいマスクの下の傷つきやすい心。そして不協和音の目立つ家族。「姉」は、その家族の一人一人の気持ち思惑を慮りながらおとうとを不憫に思わざるを得ない。そうしたことが、美しい文章で綴られている。
不良で勤勉でないおとうとは、とうとう病気になってしまう。結核である。そこから先は、外では読まない事をお勧めする。思わず涙が出て止まらない。
不良で勤勉でないおとうとは、とうとう病気になってしまう。結核である。そこから先は、外では読まない事をお勧めする。思わず涙が出て止まらない。
市川崑監督の「おとうと」は未見だが銀残しという技法が記憶に
あったのでこの原作を読みながらも多少意識したが、雰囲気を押さえたトーン
というのは理解できるけれど、この作品の文章は古色蒼然というのではなく
色鮮やかに迫ってくる。
そして物語の冒頭の部分からすでに哀しさが伝わり、それが全編に続いている。
いたいけなおとうと、けなげであるがまだまだこどもの姉。
なぜここまで哀しく美しく描けるのだろう。
映画の評価も高いようだけれど観ようかどうか迷ってる。
あたまの中にはしっかっりと、哀しく美しい映像が残っているから・・。
あったのでこの原作を読みながらも多少意識したが、雰囲気を押さえたトーン
というのは理解できるけれど、この作品の文章は古色蒼然というのではなく
色鮮やかに迫ってくる。
そして物語の冒頭の部分からすでに哀しさが伝わり、それが全編に続いている。
いたいけなおとうと、けなげであるがまだまだこどもの姉。
なぜここまで哀しく美しく描けるのだろう。
映画の評価も高いようだけれど観ようかどうか迷ってる。
あたまの中にはしっかっりと、哀しく美しい映像が残っているから・・。
ココロに染み入る感情。
同じ時代に同じ土手を歩き、同じ風をうけ、
そばにある電柱のようにそっと見守るように読んでいました。
弟と姉の「愛」、家族の「愛」、思春期の「心情」、そして「生きること」が
一冊の中にこんなにも、ぎゅっと詰まった物語は初めて出会ったような気がします。
作者の言葉の使い方、感情の表現、ストーリー展開は本当に素晴らしいなと思いました。
この本を読んで、今まで見えなかった感情がなんとなくだけど、気づけるようになってきたと思います。
同じ時代に同じ土手を歩き、同じ風をうけ、
そばにある電柱のようにそっと見守るように読んでいました。
弟と姉の「愛」、家族の「愛」、思春期の「心情」、そして「生きること」が
一冊の中にこんなにも、ぎゅっと詰まった物語は初めて出会ったような気がします。
作者の言葉の使い方、感情の表現、ストーリー展開は本当に素晴らしいなと思いました。
この本を読んで、今まで見えなかった感情がなんとなくだけど、気づけるようになってきたと思います。
この本に出会え、この本を読んで良かったと思いました。
若干14才の碧郎(おとうと)が人生を踏み外してゆく姿を、17歳の姉、げんの視点で描く。大人である著者が17歳の娘げんの視点に近づけるのは当然ながら作家として非常に力のある人だからこそ。その視点は大人の精緻な背景描写で裏付けられる。例えば、通学途中で碧郎が"不良"になりそうな自分の状態をげんに告白する場面。げんは危ないと思いながらも多少の興味を持って聞き、親のように咎めはしない。たった3歳違いのおとうとと直接向かい合う時の17歳の視点。継母に言い負かされれば涙も流す。しかし、継母を通して碧郎を見る時、学校から呼び出された継母に対するおとうとの態度を"甘えているのだ"と直感する大人の視点。リウマチ持ちで家事をげんに任せ、何かにつけ「祈り」に頼ろうとする継母。何の手も下さない父親。17歳でありながら母親・娘・姉としての立場でやりきれなさをふと感じるげん。しかし、生活の厳しさと忙しさに、そういう感情さえ流されている日々。残酷で切ない姉弟の物語(川口浩と岸恵子で映画化)


