表情筋の動きをよむ。目の動きを観察する。
肌に触れた金属面の面積の大きさからコインの表裏を言い当てる。
…が、今回は流れがちがう。
もっともっと深いところで心の動きを描写する。岬美由紀の青春時代の初恋の展開と次の恋人との思い出。
岬も伊吹も、当時は自分でもわからなかったことに気づく年齢になったことを描写しながらストーリーは進む。
決着のつかなかったこと、避けて通ったことには いつかもう一度向き合う時がくる。そんなメッセージが
伝わってくる。
下巻に向けての伏線もストーリー展開もはっきりわかる。わかりすぎるくらい不自然に張り巡らされる…が、
それは どうでもいいこと。松岡は 今回も言いたいことはきちんと埋め込んでいる。
『相手の心理を 自らの経験から把握することは 何冊もの本から学んで結論を導くよりも正確で早い』
(...というような意味のこと)。
…さて、決着がつかなかったことに どんな決着を用意しているのか?
( 下巻に続く... )
ヘーメラーの千里眼 (上) 小学館文庫 ま 2-15
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1作目から読み続けているが、「運命の暗示」あたりからダレダレ感を感じていたが、今作で見事復活!
いやぁ良かったです。久しぶりに手に汗握りました。岬美由紀の葛藤、歪んだ信念を持った敵、思いもしなかった人物の活躍と、1作目にあったワクワク感、スピード感が戻っていて、なおかつ美由紀の過去も明かされ、青春物語も味わえるという、1度で2度も3度もおいしいという、最高傑作になっていると思います。
いやぁ良かったです。久しぶりに手に汗握りました。岬美由紀の葛藤、歪んだ信念を持った敵、思いもしなかった人物の活躍と、1作目にあったワクワク感、スピード感が戻っていて、なおかつ美由紀の過去も明かされ、青春物語も味わえるという、1度で2度も3度もおいしいという、最高傑作になっていると思います。
本作は、これまでの千里眼シリーズよりも高いレベルの冒険小説を目指したもので、骨のある文章といい、技術面での描写の深さといい、リアルな人物描写といい、群を抜いている。
前作のエンタメに徹した印象を吹っ飛ばすかのような真面目で知的な展開が秀逸である。軍事面よりも政治面のほうがリアルに現実に即していて、とりわけ政務次官の役割にそれが表れている。
岬美由紀の青春時代は従来読者に向けられたものではなく、これを新たな第1作目として、シリーズに新しい読者を招き入れるものと見た。
前作のエンタメに徹した印象を吹っ飛ばすかのような真面目で知的な展開が秀逸である。軍事面よりも政治面のほうがリアルに現実に即していて、とりわけ政務次官の役割にそれが表れている。
岬美由紀の青春時代は従来読者に向けられたものではなく、これを新たな第1作目として、シリーズに新しい読者を招き入れるものと見た。
この作品は、文庫版では上下巻に分れている。
上巻では、岬の過去が多くのページを占める。
これまでも防衛大学校での活躍は取り上げられて
いたが、今回はそれがとても深くまで掘り下げられている。
そして、それらが下巻の内容を、これまでになく
深く、そして人間味のある世界にしている。
勿論、様々な事件は発生し、彼女の活発さは
充分に発揮される。が、以前に見られたような
メフィストとのアクション対決やカウンセラーとして
の観察力は、上巻ではあまり現れて来ない。
とっても楽しませていただきました。また続きが読みたいです。



