松岡氏の著書には荒唐無稽な設定に荒唐無稽な特技や履歴、外見の人物が登場しがち、と思われているかもしれません。しかしなんという肉太な骨付けなのでしょう。ひとりひとりの人物造詣がすばらしい。とことんイヤなヤツも、とことんダメなヤツもいない。みんな同じに悩み、苦しむ人間なんだなと納得できてしまいます。
さらにヒーロー、ヒロインであっても挫折や絶望を克服し単なる正義の味方でおさまってはいない、スケール感があります。
必ず落とし前をつけてくれるストーリー展開。それは敗北であっても、登場人物たちの心のゆらめき、動きをていねいにくみとって、どこかで希望を見せてくれる、著者のまなざしの暖かさに他なりません。
シリーズ化によりさらなる熱狂的ファンが数多いのも当然のクオリティです。
さまざまな枠組みをのりこえる著者の冒険にエールを送りたいと思います。
この本は、面白い!
マジシャン (小学館文庫)
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作者は、『催眠』『千里眼』『マジシャン』という三つの小説を作った後、
それを合体させる手法をとっているが、別々の方が内容が良くなるのではないかと思う。
それを合体させる手法をとっているが、別々の方が内容が良くなるのではないかと思う。
この小説が、マジックに対する愛情に欠けているなどと思うのは、アマチュア奇術愛好家だけでしょう。
私はプロを目指して何年かやりましたが、この小説ほどあの「芸能界のなかでも特異かつ、ある意味でとても惨めな職業」をうまく正しく表現している小説はほかにありません。
一般の人には、文章を通じて違うタネ(のあり方)を想像してしまうよう工夫されてもいます。
少女の成長物語として、ヒューマンな物語として、そしてコンゲーム小説として、一流です。
私はプロを目指して何年かやりましたが、この小説ほどあの「芸能界のなかでも特異かつ、ある意味でとても惨めな職業」をうまく正しく表現している小説はほかにありません。
一般の人には、文章を通じて違うタネ(のあり方)を想像してしまうよう工夫されてもいます。
少女の成長物語として、ヒューマンな物語として、そしてコンゲーム小説として、一流です。
マジックと娯楽小説は非常に相性が良いことを改めて実感。
泡坂妻夫氏など本職マジシャンで、なおかつマジックをモチーフに書かれる作家
もおられますが、エンターテイメントに限れば、やはり松岡氏の右に出る者は
いないようです。マジックを悪用した詐欺の現実性を考えながら、非常に興味深く
読むことができました。
黒幕の真意にいまひとつ共感できないのと、主人公に岬美由紀ほどのカリスマ性
が無かったのが残念ですが、十分楽しめます。
泡坂妻夫氏など本職マジシャンで、なおかつマジックをモチーフに書かれる作家
もおられますが、エンターテイメントに限れば、やはり松岡氏の右に出る者は
いないようです。マジックを悪用した詐欺の現実性を考えながら、非常に興味深く
読むことができました。
黒幕の真意にいまひとつ共感できないのと、主人公に岬美由紀ほどのカリスマ性
が無かったのが残念ですが、十分楽しめます。
この小説を読んでマジックが趣味になりました。自分の人生を変えてくれた名著といっても過言ではありません。マジックを詐欺に利用する悪者をこれまたマジックで退治する、っていう話ですが、ドラマの「トリック」同様、時間を忘れて入り込んでしまいました。



