さすが,ユーモア+SF+ストーリーの萩尾世界!単なるSFにとどまらず,奥行きのあるストーリー展開は彼女ならではの世界。「11人いる」よりもユーモア性に飛んでおり読後の創造力を読者が問われる。またNHKよりも先に「義経」に興味を持ち彼女ならではの意見!?を述べている。先見の明のある萩尾世界は,これからももっと広がりを見せると十分期待できる。その一冊です。
特に最後は,壮大な終わり方。余韻にひたれながら,読後の自分の世界を構築できること間違いなし!!
あぶない丘の家 (小学館文庫)
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まるで傾向の違ったお話があれこれ詰め込まれて、まるでびっくり箱のよう。
やはり印象に残るのは「壇ノ浦」とラストの「未来少年」。
やはり印象に残るのは「壇ノ浦」とラストの「未来少年」。
今まで興味のなかった源頼朝や義経が、
兄ィちゃん作成の”どこでもドア”によって、
主人公まひこと共に時空を越え、生き生きと、ひどく馴染みのある存在になってしまった。
頼朝の心にしんしんとふりつもる雪はなんともせつなく、やるせない。
壇ノ浦の悲劇も、義経からは海が光リ、美しく輝いた人生最良の日だったのだ・・。
「未来少年」は、これだけで独立した一編の映画を観るようだ。
SFミステリーの要素も入れて、はらはらドキドキの展開、
そうして美しい挽歌のような未来を見せてくれる。
それでいて、ラストには希望が用意されているのだ。素晴らしい映画を観て堪能し、数年後にその続編が作られる報に接して喜ぶ、
そんな流れを夢見てしまう作品だ。
いろいろなおはなし、どれもちょっぴりあぶない、それらが
たっぷり詰まった文庫です。
たっぷり詰まった文庫です。
中でも好きなのは、「あぶない壇ノ浦」
日本人が大好きな歴史上の人物、源義経とその兄源頼朝について、
かなりあぶなっかしく、「まひこ」がアプローチしていきます。
義経の魅力。
頼朝の魅力。
時代の中で生きていく、一人一人の人間の思い。
いろんなことをかんがえさせてくれる。
そして、どうしようもないことだけれども、
人間の心の中には、誰とも分かち合うことのできないものがあるのだ。
という、ひとつの真実も語ってくれる。
何回も読み返しました。
丘の家があぶないのか、そこに住む子供たちがあぶないのか・・・なにやら先祖に封印されたものにとりつかれた弟君はお兄ちゃんが実は血のつながりのない得体の知れないものだったり・・・とわけのわからないようなストーリー展開だが、歴史の一こまをのぞけたり、いろいろと楽しめる作品。


