題名からは想像も付かない展開の物語です。海は本当の海ばかりではなく、太古の海であり、果てしなく続く海であり、寄せては返す海であり、母なる海であり、生命の宝庫であり、よみがえりでもありました。1巻では、よみがえった命の在りようが、家族も知らない意外な一面を暴露しつつ、宇宙生命と合体して楽器となる不思議な過程を描いています。登場人物のそれぞれの個性は次巻で更に際立ちます。
展開が純SFというよりも、ミステリーやホラーの要素を交えつつ、ちょっとコミカルな狂言的要素をも含んでいて、なおかつ華麗な絵柄を楽しめる一粒で何度でもおいしい作品となっています。
心理学的に見ても様々な問題をはらみつつ、どのように展開していくのかハラハラドキドキの期待を裏切らない物語の第1巻です。
海のアリア (1) (小学館文庫)
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日本の海から話が始まる。普通の高校生が変な夢を見るところから始まります。次第にそれが宇宙の別の惑星で起きた事件へとつながっていく。その星での特殊な海。それに対応できる人々、そして歌(アリア)はどんなつながりを持つのか。そこにはどんな感情の記憶が海の波のように存在するのか。現在連載中の「バルバラ異界」にもつながる一片がここにもあるような作品です。とけていく感情の波の感覚は、多分皆さんの記憶の中にもあるものではないでしょうか。
ぼんやしとした記憶をとじこめた少年・・・とじこめた、というより、とじこめられてしまったというか・・・音に共鳴して不思議(記憶)を行き来する幻想的なストーリーに引き込まれて行きます。



