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でかい月だな
水森 サトリ
価格: ¥1,470 (税込)

単行本
出版社: 集英社
発売日: 2007/01/06
ISBN: 4087748448
おすすめ度:3.5
Amazon ランキング: 194072位
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タイトルとペンネームで選んだけど私は楽しめなかった
他の方も書いておられるが、キャラクターがどれもセンチメンタルな感じで、家族の反応なども斬新さがなく、感情移入できなかった。
ストーリーについては「キャラバン」(やさしさをもたらす超常現象)もとってつけたような感じで、「でかい月だな」という最初と最後(クライマックス)のせりふにも感動しなかった。
話が起承転結の「転」に来るまで我慢して読んだが、この話は超常現象を述べたいのか、ただの学園ドラマなのか、傷つきやすい若者の青春物なのか、わからなかった。とても退屈だった。
クライマックスで加害者の少年と、主人公の少年が語り合い、主人公の少年が「花火とバーベキュー」をこれから提供してくれよな、と言うところはしらっとした。たかが「崖から突き落とした」くらいで二人の友情は壊れるべきではない? それこそ「キャラバン」がもたらした雰囲気で、主人公の少年が本の前のほうで言っていたように「気持ちが悪い」。
上手に書けているから新人賞を獲ったのかもしれないが、私の人生には関係ない話だし、娯楽としても楽しめなかった。
ひとそれぞれ感じ方はあるので、他の評価の高いレビューのように「はまれる人ははまれる」のだろうが、私はぜんぜんダメだった。タイトルとペンネームから期待したものとは違う話だった。
エンターテインされない。
私は週に三冊は本を読むけど、これは最後まで読めなかった。
同じ賞の『となり町戦争』も同じで、あれは途中から文章が崩壊していくからだったけど、こちらはひとまず文章は落ち着いている。
理由は構成だ。
最初に衝撃的な事件が起こり、それからも「異世界」のようなものがちらちらと顔を見せ始める。
ところが、それにまつわる展開や解説は全くされないまま、総ページの半分を越えてしまう。
ではその間何を書いているのかというと、ほとんど事件性のない主人公の日常生活や、展開に直結しない夢の話だ。
心理を描くのはいいが、あまりにやりすぎると、エンターテインメントではなく純文学のできそこないになってしまう。
家族の反応、それに対する主人公の反応もあまりに型どおりで、ハッとする部分が全くない。
その主人公の少年はあまりにセンチメンタルで、読んでいていらいらする。
中川や邪眼の女の子のキャラクターも、斬新だとはどう転がっても思えない。
小説すばる新人賞は高い評価を得ているが、『となり町戦争』といい、本当のクオリティを再検討した方がいいような気もする。
“今どき”のエンターテインメント小説
 親友だと思っていた相手に突然崖下へ蹴落とされる──ストーリーは唐突にショッキングで意外極まりないスタートを切る。しかも理由が解らないまま当の相手はこつ然と姿をくらまし、「なぜ」を抱えたまま梯子を外された主人公の“彷徨い”が始まる。
 ふーん。こういうのが今どきのノンジャンル・エンターテインメント小説として評価されるのね。女性作家作品の数多の例に漏れず、登場人物たちの心理描写は男にはなかなか思い至らない機微にまで軽々と分け入り、なるほどねぇ、と感心させられることしきり。ただやっぱり女性の書く少年の友情はどこか“少女の友情テイスト”が混じっちゃうんだなあ。これはもう仕方のないことだと思うけれど。
 それとこの作家さん、エ○゛ァのファン? いやこんな指摘するだけこっちが恥をかくことは解ってるんだけど、後半、(え? これって人○補○計画? 彼女ってア○カと綾○のハーフ? じゃあ超然とした彼の方はもしかしてカ○ル?)ってなオーバーラップを覚えたものでちょっと。そういうの好きな人は或はキャラに萌えるかも。
 文章もこなれてて読みやすく、描写の疎密のバランスもいいし、そこそこ面白かったけれど、総じて「上手な物語」的ありきたりさの域を出ていない気はした。今後の大化けに期待したい。
他のひとの評価そんな高くないですが…
すごく良い本だと思います。初め、本のタイトルとかあらすじ文に惹かれなくて、読むのを敬遠していたのですが、杞憂でした。もっと早く読んでいても良かったと思います。よくSFと言われるみたいですが、私は児童文学よりの印象を受けました。SFの要素は無い訳ではないけれど、どちらかと言うと風味付けと言うか、メインではないと思います。登場人物が素敵です。全員が魅力的と言うか、こういうのを「キャラがたっている」というんでしょうか。薄っぺらじゃなんか全然なくて、ひとりひとりセリフがすごく良いと思います。特に中川は格好良くて大好きになっちゃいました…。それと、心理描写がすごいと思います。細かくて、なのに少しも上滑りしてない。「ああ、この感覚分かる」ってすらっとはまる感じ。経験した訳じゃなくても、すごく実感的に想像できる。…この本のすごい魅力だと思います。この本を読んだら、きっと「ぼく」も、その友達も、「あいつ」だっていとおしくなると思います。そんなお話です。中学生のときの、あの感覚を覚えてるうちに、是非読んで下さい。
自分の外で起こっていること
中学生時代に感じた、世の中で起こっていることへの違和感、疎外感みたいなものが、ひたひたと「やつら」が侵食していく物語とマッチしていて、不思議な雰囲気を醸しだしている物語でした。妙に懐かしかったです。SFっぽい青春小説ですね。



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