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初恋温泉
吉田 修一
価格: ¥1,365 (税込)

単行本
出版社: 集英社
発売日: 2006/06
ISBN: 4087748154
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 139607位
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あなたは、どんなときに温泉に行きますか?
各地の温泉を題材に、男女の恋愛模様を描いている。
温泉に行くとき、大抵、癒されようとしている。
沸き立つような好奇心を抱いて行くことは、ほとんどない。
だから、そこでの会話や、情景の捉え方は穏やかなものになる。
でも、だから、思う。
疲れている関係、下降気味の関係の時、温泉に行って回復を求めるのは、難しいのではないだろうか。
流れを止めることはできない。その流れを穏やかなものにしたいのであれば、温泉宿というものの効力は大きい。
温泉は、健全なときに行ってこそ、醍醐味がある。きっと。
30代、40代は共感?男と女の物語。
幸せなときだけをいくらつないでも、幸せとは限らないのよ。
なるほどなあ〜と思った作中の一文であります。
う〜ん・・・
全部で五話あるのだが、どれもラストは余韻を残し読者の想像に任せるところがあります。
これは好みの問題なのでしょうが、私はあまり好きではないかな。
もうちょっと寓意がはっきり読みとれるものの方が好きです。
でも、芥川賞受賞作家の作品とあって、文学好きにはいいのかもしれません。
なんか、辛い。
温泉旅行。
離婚や不倫、婚前、高校生のデート等で訪れる温泉地。
それぞれの想いをこの旅行でどう昇華させるのだろう?
最後まで読んでも
その部分が曖昧で、
なんだか、後は自分で想像してくれと放り出された気分。

なんだか後ろめたく
苦しく辛い話が多かったな。
これが吉田さんの持ち味といえばそうなのかもしれないけど、
たまには
からっとした話も読んでみたいと思う。
温泉の本当の効能とは?
舞台となる5つの宿はどうやらすべて実在するようです
何気に検索してみたら、5つの旅館ともきちんとHPが存在してました。
しかも全部いい旅館・・・!
吉田修一さん・・・たぶん取材で訪れたんでしょうね。
いいな〜、羨ましいな〜。

温泉というと「非日常を求めて」行くというイメージがあるけど、
彼らは温泉で日常の問題に向き合う。
離婚、夫婦けんか、不倫・・・。

しかしそれらの難しい問題にも、
温泉は柔軟な考えと答えを導きだしてくれるようだ。
心のリフレシッュ?ってやつかな。

リウマチや婦人病に効くのはもちろんだけど、
温泉の目に見えない効能・・・それは「心に効く」ことなのかもしれない。
よく温泉の入り口に効能を書いた看板のようなものがあるけれど、
あれに書いてもいいくらい立派な効能じゃないですかね??

どのお話も明確な結論がなく、
行く末は読者の想像に任せるようなかんじで締められている。
お風呂からあがっても体のほてりがすぐには消えないのと似たような余韻が残ります。

この本を読んで、温泉がますます好きになりました(笑)



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