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水銀虫
朱川 湊人
価格: ¥1,575 (税込)

単行本
出版社: 集英社
発売日: 2006/09
ISBN: 4087748138
おすすめ度:3.5
Amazon ランキング: 302190位
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これほんとに朱川さん?
申し訳ないけですど、これ…ほんとに朱川湊人さんの作品?っていう感じです。

朱川さんの作品独特の、甘いような切ないような読後感がない…

ホラーとしての朱川さんらしいな、と思った作品は『しぐれの日』『微熱の日』ですかね。
なんだか『病猫の日』や『薄氷の日』は、え?朱川さん?かと思ってしまいました。

うーん、もう読まないなあ…
お得意のモダンホラーだが

朱川さんの得意なモダンホラーの短編集で、いつものようにどの作品も面白くて一気に読んだが、正直言って読後はあまり良くなかった。同じ短編集でも「都市伝説セピア」や「花まんま」の方が好きだ。

理由は、本書の登場人物は皆善良で、精一杯生きているにもかかわらず、不幸な目に遭った上に、救いがないからだ。タイトルの「水銀虫」は勿論想像上の産物で人の魂に入り込んで無数の穴をあけてしまうそうで、この短編集の主人公は皆水銀虫に取り付かれてしまっているようだ。

水銀虫についこれ以上のの詳しい説明はないのも不満だ。出来ればこの続編で、水銀虫に何故取り付かれるのか、取り付かれた人が癒される術はないのかといったところも書いてほしい。
読みやすく気持ち悪い
何が気持ち悪いって、雨宿りの話しの気持ち悪さって!とにかく色々入ってるし、読みやすいから、みんなで順番付けたくなっちゃう。まぁ、手にとってみて。
表紙が怖すぎ・・・
「水銀虫」とは人の魂の中に入り込んで這いずりまわり、
やがて無数の穴をあけてしまう虫。

ある登場人物の空想から生まれたものなのか、
あるいはその人が本などから見つけた架空の虫なのかはわからないけれど
物語の象徴的な役割を担っています。
心が悪意で満たされた時に、
体を虫が這いずりまわっているようなイヤな感覚に襲われる・・・それが水銀虫。

誰もが無意識にも抱いてしまう「ちょっとした悪意」
それがやがて大きくなり、水銀虫の入り込むスキを与えてしまう。
虫が肌を歩きまわる感覚がゾクゾクするほど伝わって、
鳥肌が少しずつ立つような静かな恐怖がジワジワ襲ってきます。

すべてのお話に共通することですが、
どれも最後まで解決しないナゾが残り、後味の悪い読後感。
(このイヤ〜な感じも計算なんでしょうが・・・)

ハンバーグの話はトラウマになりそうです。
(実は2,3日前に食べたばかりなので余計に・・・)
朱川ワールドにどっぷり浸かれる!
この作品も朱川さん独特の作風の作品でした。
ほのぼのした毎日にちょっぴり不思議なことが起こる・・・といったストーリー
(「花まんま」など)と、
日常に潜むホラーを描いた作品と、大きく2通りの作風だと思いますが、
今回のものは後者です。
7編ですが、全部に「水銀虫」という架空の虫がキーワードとして据えられています。
7編のうちひとつだけ、先が読めるというかありきたりなものがあり(ハンバーグの話)
少し残念でしたが、
それ以外は短編らしく上手くまとまった作品で一気に楽しめました。
次回作も楽しみです。



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