愛がいない部屋
|
表紙からしても、都会の高層マンションが舞台という設定にしても、いかにもお洒落な短編集。
気軽な気持ちで読み始めたのだが、その場限りのお楽しみにとどまらないのが石田衣良作品。ある一行に出会って、はっと胸を衝かれてしまった。
「・・・動かずに自分のことだけ考えている人間は、結局自分を憎むようになる」(ホームシアター)
不登校のお子さんを持ち、悩んでいるお母さんの話を聞いたばかりだったからか、自分の思春期の頃の悩みなどが一気に思い出され、この指摘の鋭さに目を開かされたのだった。
人それぞれ響いてくる言葉は違うだろう。だが、石田衣良の作品を読むと短編、長編に限らず、時折こうした人の心理や社会の背景に鋭く切り込んだ警句に驚かされることがある。この感性の鋭さが上質のエンターティメントを作り出しているのだと改めて思わされた。
同じ短編集でも、てんでばらばらのものを寄せ集めたものと比べると、こうしたひとつの共通項に沿って書かれた物は、それだけでなにか垢抜けたセンスを感じてしまいますね。
今回はハッピーエンドはないと、作者本人も語っていますが、私にはどれもそんな悲惨な話とは思えませんでした。「愛がいない部屋」などはうっすらと希望すら見えてきます。どの作品もハッピーなおちがないからこそ、この小説は現実感をもって、私たちに訴えかけてくるのだと思います。
舞台となる神楽坂の「メゾン りベルテ」というマンションはもちろん、すべてにおいてお洒落な都会的な本です。
今回はハッピーエンドはないと、作者本人も語っていますが、私にはどれもそんな悲惨な話とは思えませんでした。「愛がいない部屋」などはうっすらと希望すら見えてきます。どの作品もハッピーなおちがないからこそ、この小説は現実感をもって、私たちに訴えかけてくるのだと思います。
舞台となる神楽坂の「メゾン りベルテ」というマンションはもちろん、すべてにおいてお洒落な都会的な本です。
10篇の短編集が1つの高層マンションを舞台に繋がってゆく。
基本的には分譲であるこのマンションにはローンを組んで住む人たちが多い
故にか「私の城」を求める30代以降が主流になる。
夢のマイホームを築き上げることの難しさ。
愛はそこにあるものではなく、振りかえったときあったことに気付く厄介なものかもしれない。
このマンションに住む10人の主人公たちが愛を求めて、探して、見つけて
皆、懸命に生きる姿が心を打つのだ。
10個の作品がそれぞれ異なり胸を打つ。
『私ならどう探しているだろうか?』そんな気持ちにさせてしまう切ない本。
ベットシーツの表紙もこの本に最適で★5個にしました。
基本的には分譲であるこのマンションにはローンを組んで住む人たちが多い
故にか「私の城」を求める30代以降が主流になる。
夢のマイホームを築き上げることの難しさ。
愛はそこにあるものではなく、振りかえったときあったことに気付く厄介なものかもしれない。
このマンションに住む10人の主人公たちが愛を求めて、探して、見つけて
皆、懸命に生きる姿が心を打つのだ。
10個の作品がそれぞれ異なり胸を打つ。
『私ならどう探しているだろうか?』そんな気持ちにさせてしまう切ない本。
ベットシーツの表紙もこの本に最適で★5個にしました。
ハッピーエンドではないが、明日への希望
を垣間見られる作品が集められています。
あとがきにもあるように、前作「スロー・・」
「1ポンド・・」とは全く違った高層マンション
という場所をテーマに、男女に限らず様々な年齢
・性別のそこに住む人たちの悩みをリアルに描き
きっています。
他の作家が読めば、いくつか描きたいテーマが
あまりにうまく描写されているので、先をこされた
と、くやしくなるような作品もいくつかあるのでは
ないでしょうか。
後半へ読み進むほど、作品の質も向上し、最後の
10話目の「愛がない部屋」を読み終えた時に、
多くの読者はこの作品に出会ったうれしさと、続編
が早く読みたいと思うことでしょう。
を垣間見られる作品が集められています。
あとがきにもあるように、前作「スロー・・」
「1ポンド・・」とは全く違った高層マンション
という場所をテーマに、男女に限らず様々な年齢
・性別のそこに住む人たちの悩みをリアルに描き
きっています。
他の作家が読めば、いくつか描きたいテーマが
あまりにうまく描写されているので、先をこされた
と、くやしくなるような作品もいくつかあるのでは
ないでしょうか。
後半へ読み進むほど、作品の質も向上し、最後の
10話目の「愛がない部屋」を読み終えた時に、
多くの読者はこの作品に出会ったうれしさと、続編
が早く読みたいと思うことでしょう。
石田衣良さんの短編集です。
全部で10篇の短編が収められていて、それぞれに読み応えのあるストーリーで有ると同時に、人間にとって充たされるとは何なのかを考えさせられました。 特に「ホームシアター」「落ち葉焚き」「愛がいない部屋」の3篇は、種々な面で考える機会を与えてくれた作品でした。
そして、どの作品も決してハッピーエンドでは無いのも考えさせれた一つの要因かも知れません。「ホームシアター」「愛がいない部屋」の2篇に関しては、個人的にもう少し読みたかったという希望もあったので星四つにしました。
全部で10篇の短編が収められていて、それぞれに読み応えのあるストーリーで有ると同時に、人間にとって充たされるとは何なのかを考えさせられました。 特に「ホームシアター」「落ち葉焚き」「愛がいない部屋」の3篇は、種々な面で考える機会を与えてくれた作品でした。
そして、どの作品も決してハッピーエンドでは無いのも考えさせれた一つの要因かも知れません。「ホームシアター」「愛がいない部屋」の2篇に関しては、個人的にもう少し読みたかったという希望もあったので星四つにしました。



