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はなうた日和
山本 幸久
価格: ¥1,575 (税込)

単行本
出版社: 集英社
発売日: 2005/07
ISBN: 4087747670
おすすめ度:3.5
Amazon ランキング: 373609位
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読者に殆どストレスを与えない一冊
ストーリーといい、登場人物といい、文体といい、
読者に殆どストレスを与えない一冊。
題名やカバーイラストそのままの癒し系小説である。

ということで盛り上がりや高揚感を味わうには
不向きかもしれない。休日の午後向け。

著者の別の小説や、短編同士に緩い繋がりはあるが
特にそれを知らなくとも問題ない。
すれ違う他人の悲喜こもごも
街ですれ違う人の最近あった出来事を聞いたみたいな短編集
『男は敵、女はもっと敵』が気に入って山本幸久に入ったので
その作品と比較すると少しキレは弱い。
素朴な短編集だとも言える。
東京に地道にいきる人たちの、何気ない短編集
 地方に住んでいるとなんだか東京のイメージってヒルズとかビルとか…、そんなイメージの、偏った見方をしてしまいがちになるけど、こういうのがもしかしたら普通の東京の風景なのかなって思いました。鼻歌歌いながら東京散歩してみたくなりました。
 同じ著者の、前に読んだ話にもでてきたけど、招き猫って著者の幸福のイメージなのかな?
 
じわじわと暖かく、切ない「はなうた」な幸せ
世田谷線を中心に、微妙に繋がってたりする8つの短編集。しゃぼん玉みたいな、脆い、微妙な幸せがゆらゆら。そしてちょっと切ない感じ。
以下の3編がとても良かった。
不倫相手の病死を期に会社を辞め、場末のスナックで働く女の人の話「犬が笑う」。ラストの二行は語り過ぎだと思うけど、良かった。もういない、好きだった彼の思い出を繋ぎとめようと続ける切手収集。ドロドロではなく、静かに強く、本当に好きだったのだなぁ。12人の不倫相手の一人だったにしても。
とうのたったタレントが、娘を連れた中学時代の元彼に会う「五歳と十ヶ月」。人手に渡った世田谷の生家、有名になって見返してやると奮起した結果の現状。子供の頃の思い出。築けなかった幸福な家庭。でも笑われたってこれがわたし、と思える強さ。
五年前に亡くなったおじいちゃんに恋するおばあちゃんの話「うぐいす」。いろいろなものがなくなっていく、そして自分も。死は怖くないけれど、「愛したひとの想い出がこの世から消えてしまうのが悲しくてならないのです」。切ない。でも幸せな一生だよな。
派手さはないけれど、じわじわと暖かく、切ない「はなうた」な幸せ。
もっと先が読みたい!
日常の暮らしの中にもささやかな変化がある。それはうれしいこと
ばかりではない。けれど、つらいときでも人々は、明日という未来に
希望を持って生きている。そんなほのぼのとした情景がこの作品には
あふれている。心が温まる話ばかりだが、どれもその先を読みたいと
思わせるものばかりだ。この先は読者の想像任せ?私としてはやはり
作者にお願いしたいのだが・・・。



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