ひとつ前に戻る

黒笑小説
東野 圭吾
価格: ¥1,680 (税込)

単行本
出版社: 集英社
発売日: 2005/04
ISBN: 4087747549
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 137511位
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

amazonの詳細ページへ
失笑、爆笑でもない、そう黒笑!?ユーモア溢れる魅力的短編が勢揃い!
 4月末に集英社文庫から再刊されたユニークなタイトル『黒笑小説』(この分野の作品は本書を含めて3冊あり、3部作をなしている)。計13本の(黒い)笑いに満ちた痛快な短編が所収されている。「東野圭吾の作風は幅広い」とはよく聞く文句であるが、こういうジャンルにおいても作品の質を決して落とすことなく、読者に期待通りの(いやそれ以上の)満足感を与えてくれるのだから、東野圭吾という作家の力量に感心するばかりだ。ひまひとつ「落ち=黒笑」がしっくりこなかった作品(私にとっては「シンデレラ白夜光」)もあったが、ほとんどすべてがかなりの出来栄えである。

 巻末の「解説」にあるように、最初の4作品(「もうひとつの助走」、「線香花火」、「過去の人」そして「選考会」)は、作家自身の赤裸々な心情や彼が置かれている立場・過去の経験を軽快に綴った傑作品である。そもそも作家の苗字が「寒川」という時点で読者のほとんどは笑っているであろう。その意味でも、第4作品である「選考会」の真意―実は作家先生といわれる寒川らが「選考」されている―に全く無防備な彼らの姿は実に面白い。その後のちょっと意表を付くシモネタ的な作品も不快感など全く感じない。「モテモテ・スプレー」の最後の一文、「タカシは博士を殴り倒した」には思わず声を出して笑ってしまった。仮に自分がそういう状況になったならば同じような行動に出たかもしれないなと思ったほどだ。

 文庫版の表紙に載っている東野圭吾の顔写真からはこうした作風を惜しげもなく淡々と描き出すような作家にはみえない。人間にはさまざまな顔があると言われるが、特に作家に妥当するのかもしれない。本書以前に読んだ作品が『使命と魂のリミット』という緊迫感・臨場感に富んだ医学サスペンス(人間サスペンス)であったために、本書との(いい意味での)「落差」が私には心地よかった。それにしても「黒笑」か、うまいネーミングだ。
滅茶苦茶おもしろい
ミステリー作家だと聞いていたんだけど、こういった面も持ち合わせているんですね。
筒井康隆の大いなる助走をもじった、もう一つの助走は笑いました。
大阪人らしいギャグ満載です。
なかなかおもしろい。
初の東野圭吾作品でした。
読む前の作家東野圭吾のイメージは暗いミステリー推理小説を書くお方といったところでした。
しかし、この作品はなんどもクスリとさせられる良質の短編集となっています。
どの作品もレベルが高く、どの落ちもサラッとしていて読後感がとてもよかったのも印象に残りました。
大笑いしないまでもちょっとだけ笑える作品が読みたいなと思う方にはとてもぴったりな作品だと思います。
個人的にはストーカー入門、臨界家族がおすすめです。

いつもの東野圭吾とは違ったテイスト。
 東野氏の作品は私も大好きで、いくつか読みましたが、本書は他の推理小説というジャンルに属するであろう長編とは一風、趣を異にしています。タイトルの「黒笑」、つまりブラックユーモア的な要素がふんだんに盛り込まれており、とても面白かったです。しかも短編集とあれば、日常的などんな場面でも読めてしまう軽さがあると思います。
 東野氏の推理小説の、殺意や憎しみなどの負の感情に毒されて疲れた・・・けど、氏の作品は面白いから読んでみたい・・・という方にピッタリだと思います。

 決して、明るい気分になる作品ばかりというわけではありませんが、推理小説のような驚きのレベルの結末を、「黒笑」という別の形で見事に描いている作品です。
 
軽目のブラックジョーク集
どれもとても面白くて良かった。
明るめでクスリと笑えるテンポの良いお話ばかりなので、暗い東野圭吾作品しか知らない人には新鮮で面白いかも。
かく言う私も東野さんの本は長編ばかり読んでいたので、こう言う短編集を読むのは初めてでした。
他の方も書いてましたが、少し奥田英朗さんに似ていると感じられた。
「ストーカー入門」や「笑わない男」などは「世にも奇妙な物語」とかで映像化できそう。
「笑わない男」は読んでいてオリエンタルラジオの二人が思い浮かんだ。
「シンデレラ白夜行」には思わずニヤリ。
思わせぶりなラストがどれもいい。
是非「虚無僧探偵ゾフィー」を読んでみたい。



本のみちしるべ Powered by Amazon Web Service
PR: FS研究室