オタクっぽい青年たちとミドリ会のおばさんたちがひょんなことから抗争を繰り広げる話。最後はとんでもないことになる。
これ、ぶっちゃけていえばただのセルフパロディなのだが(でもそこがすごくイイ)、ご丁寧に社会問題と結びつけるのが村上龍の悪い癖。楽しんで読めたらそれでいいと思う。
あと個人的意見として、村上龍が「単なる内弁慶なハッタリ屋」に過ぎないことを(痛快に!!)露呈させた記念碑的作品である。
昭和歌謡大全集 (集英社文庫)
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「半島を出よ」から遡って読んだのだが、ヒーローの若かりし頃の外伝エピソードを読んだという気持ちだ。
そのヒーロー達たるや一筋縄ではいかない社会的な落ちこぼれであり、厄介者である。またそれと対峙する「みどり会」のメンバーもいずれ劣らぬ強者達。これらのキャラクターを生み出した、というか拾い集めたと言いたい作家のセンスにも驚くが、ストーリーの内容にも目が点になること請け合いである。
二つのグループの復讐行為がどんどんエスカレートする。報復(と言う名の犯罪行為)の準備の過程では、過去の行為を追いかける警察はまったく形無しで、彼らの行動を規制することはできない。最後は主人公達がカタストロフィ的な勝利を収め、また社会の片隅に消えていくのだが、その終わり方も最高に格好良い。事実の目撃者としてカタルシスさえ感じた。作家がこのメンバーを再度活躍させようと考えただけのキャラクター達であった。
本書を読んで大友克洋「宇宙パトロール・シゲマ」を思い出した。ろくに仕事もしていないような4人の若者が麻雀、宴会の果てにそれぞれの秘密を告白しながら、最後は驚くような事実を見せるというストーリーなのだが、全編のシチュエーションや会話がギャグ満載でシリアスさに欠けるのである。しかしたまたま彼らの行動を追いかけた人間はその結末に驚愕するというストーリーだ。
壮大さは負けているが「描写は正確で事実に則しているがシリアスさに欠ける若者達」と言う手法や、楽曲のタイトルに引っかける点は共通性を感じた。本作品ではさらに似たもの同士の女性グループを登場させ、両者を競わせた点が秀逸だ。
そのヒーロー達たるや一筋縄ではいかない社会的な落ちこぼれであり、厄介者である。またそれと対峙する「みどり会」のメンバーもいずれ劣らぬ強者達。これらのキャラクターを生み出した、というか拾い集めたと言いたい作家のセンスにも驚くが、ストーリーの内容にも目が点になること請け合いである。
二つのグループの復讐行為がどんどんエスカレートする。報復(と言う名の犯罪行為)の準備の過程では、過去の行為を追いかける警察はまったく形無しで、彼らの行動を規制することはできない。最後は主人公達がカタストロフィ的な勝利を収め、また社会の片隅に消えていくのだが、その終わり方も最高に格好良い。事実の目撃者としてカタルシスさえ感じた。作家がこのメンバーを再度活躍させようと考えただけのキャラクター達であった。
本書を読んで大友克洋「宇宙パトロール・シゲマ」を思い出した。ろくに仕事もしていないような4人の若者が麻雀、宴会の果てにそれぞれの秘密を告白しながら、最後は驚くような事実を見せるというストーリーなのだが、全編のシチュエーションや会話がギャグ満載でシリアスさに欠けるのである。しかしたまたま彼らの行動を追いかけた人間はその結末に驚愕するというストーリーだ。
壮大さは負けているが「描写は正確で事実に則しているがシリアスさに欠ける若者達」と言う手法や、楽曲のタイトルに引っかける点は共通性を感じた。本作品ではさらに似たもの同士の女性グループを登場させ、両者を競わせた点が秀逸だ。
社会から必要とされていない、オタク達とオバサン達が殺し合いを行う中で、幾つもの発見を得て成長していくという、とてもシニカルなドラマ小説。この小説は「半島を出よ」に繋がっていく訳なのだけれど、「半島を出よ」のようにシリアスな話ではなく、エンターテイメント的な要素が多く、軽くサラサラと読める作品。
戦闘シーンも、これまでの村上龍作品とは打って変わって、グロテスクな描写も少なければ、非常にあっけらかんと話が展開し、スカっと読めるところが面白い。ただ、村上龍という作家の特徴は、そういった人が目を背けてしまいたいようなものに対して、しつこいまでのリアルな描写をする事だと思うし、そういった意味では物足りなさもある。
長編と長編の間に、息抜きで読むような作品。エンターテイメントとして見れば、とても面白く読めると思う。多分村上龍自身、とても楽しんで書いていたように思う。
戦闘シーンも、これまでの村上龍作品とは打って変わって、グロテスクな描写も少なければ、非常にあっけらかんと話が展開し、スカっと読めるところが面白い。ただ、村上龍という作家の特徴は、そういった人が目を背けてしまいたいようなものに対して、しつこいまでのリアルな描写をする事だと思うし、そういった意味では物足りなさもある。
長編と長編の間に、息抜きで読むような作品。エンターテイメントとして見れば、とても面白く読めると思う。多分村上龍自身、とても楽しんで書いていたように思う。
村上龍は一般的に社会派として知られる作家ですが、
本作と「69」は完全なエンタメとして見るのがいいでしょう。
しかしこの作品に出てくる青年達は
分別のつかない現代のオタクそのままですね。
他者からの攻撃にはすごく敏感です。
ブログを炎上させたり、
OFF会開いて突撃したり…。
それらの心理はきっとこんな感じなんだろうなぁと思います。
本作と「69」は完全なエンタメとして見るのがいいでしょう。
しかしこの作品に出てくる青年達は
分別のつかない現代のオタクそのままですね。
他者からの攻撃にはすごく敏感です。
ブログを炎上させたり、
OFF会開いて突撃したり…。
それらの心理はきっとこんな感じなんだろうなぁと思います。
ギャグ・風刺おそらく両方なのでしょう。元々両者は非常に近いものですし。
村上龍さんは、おそらく面白がって書いているのだと思いますが。
ぐいぐいと読者の脳や、触れられたくない心の中にずるずると入り込んでくる迫力はありません。そういう強引さを村上龍さんの作品に期待する人は、本作はその点は物足りないでしょう。
ただ、ギャグとしてはかなり冴えてます。ただ無邪気なユーモアではなく、非常にブラックなユーモアですが。
社会的な価値が高いとはお世辞にも評価されないだろう、二つのグループの殺し合い。人が殺される場面でも少しも同情的な心情になりませんでした。これはこれで恐ろしくて自分の感情のスイッチが壊れたかと不安にはなりました。
村上龍さんは、おそらく面白がって書いているのだと思いますが。
ぐいぐいと読者の脳や、触れられたくない心の中にずるずると入り込んでくる迫力はありません。そういう強引さを村上龍さんの作品に期待する人は、本作はその点は物足りないでしょう。
ただ、ギャグとしてはかなり冴えてます。ただ無邪気なユーモアではなく、非常にブラックなユーモアですが。
社会的な価値が高いとはお世辞にも評価されないだろう、二つのグループの殺し合い。人が殺される場面でも少しも同情的な心情になりませんでした。これはこれで恐ろしくて自分の感情のスイッチが壊れたかと不安にはなりました。



