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天使の卵―エンジェルス・エッグ (集英社文庫)
村山 由佳
価格: ¥410 (税込)

文庫
出版社: 集英社
発売日: 1996/06
ISBN: 4087484920
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 31369位
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傑作です
中学生の時に読んで
実はあまり共感できなかったんです。恋愛を知らなかったので。
大人になって読み返すと深いものがありました。
19才の男の子の瑞々しい感性、まっすぐでひたむきな恋愛は
すごく共感できるし羨ましいです。
確かに凡庸だし、オーソドックスな恋愛の形ですけど
村山由佳の表現力のせいか、むしろ新鮮で斬新さを感じました。
そしてなにより文章のクオリティが高い!
何も言えない。

 美しい。それ以外にこの物語を形容する言葉は無い。この書を「評する」などと云うことはあらゆる意味で蛇足に過ぎない。

 だれかを死ぬほど愛したことがある人、ぜひ、読んでみてください。きっと、その想い出が、もっと大切な想い出に昇華されるでしょう。

「定番」の魅力
「驚くほど、凡庸だ」
と、かの村上龍は評した。

しかし、それは嫌味でも批判でもなく、
称賛としてである。
なぜなら、人間は元来凡庸だからである。

確かに、平安時代・明治維新・戦後…と
時代の流れと共にヘアスタイルや音楽、言葉遣いなどは変化した。

しかし、人間が嬉しいと感じること、
悲しい、と涙を流す理由はほとんど変わっていない。

村上由佳はそこに目をつけ、
彼女独自のみずみずしい感性で凡庸さに徹した。
その凡庸のリアリズムが彼女の小説の魅力だそうだ。

ストーリーは、19歳の歩太が8歳年上の春妃にひとめぼれするところから始まる、切ない恋の話。

ドラマ・映画化された人気小説で、
友達に借りて読んでみた。

その凡庸さの魅力に気づけないまま読んだ私には、
村上龍の解説が一番おもしろかったなあ
ちょっと物足りない
19歳の予備校生歩太は、電車の中で一人の女性に一目ぼれする。
名前も住んでいるところもわからない彼女。
けれど彼女は、精神を病んでいる歩太の父親の主治医として現れる。
それからはもう、気持を止めることなどできなくて…

数年前に読んだことを完全に忘れたまま今回も最後まで読めてしまったので、私にはそれほど響かなかったのかなあ、と思いました。
登場人物がちょっと薄っぺらいなあ、という気がしました。
いかにもな定型化された人たちばかりで、感情移入がしにくかったです。

ただ文章がきれいで、読んでいて気持ちがよかったです。
作品の中に流れている空気は嫌いじゃない、と思いました。

ラストは…ちょっとやりすぎな気がします。
切ない、というより「なんで?」と思いました。
泣かせよう、という意図が強すぎて引いてしまいます。
キラキラして眩しい。
こんな恋愛したことないけれど、自分が浪人していた頃をせつなく思い出しました。
なんというか、あの頃の、19や20の頃の自分の感性にぴったりフィットする小説でした。

だからこの年頃の人にぜひ読んでもらいたい。

確かに話自体は陳腐かもしれない。けれど、それだけではない。
この全編に漂うピュア感はなんなんだ!いい大人がよ〜こんなの書けるなしかし。
と、いい意味で思った。
少なくとも今の自分には、同じような話を書いてもこんなふうには書けない。

そして人物、情景描写が非常に上手く、絵がありありと浮かぶのも魅力。
この作家はいろいろ見えてるんだなー、と感心させられる。
あたかも見えてるかのように人や物を描く。
さすがです、良い作家です。



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