反乱のボヤージュ (集英社文庫)
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大学側と寮生たちのやりとりもおもしろかったが、寮内の人物の特徴がとてもしっかりと描かれていて人間関係にも読み応えがあった。学生寮に元機動隊の年配の管理人がやってきて学生たちのトラブルを解決しながら信頼関係を深めていくという、平凡でありきたりな話にも関わらず、些細な事件でもしっかりと読ませながら、平凡な寮生クンペーと寮生たちの成長を描いた心温まる青春物語だった。
20年ほど前、学生時代に某国立大学で寮生活をしていたのですが、まさにこんな感じでした。大学の学生寮の特殊な雰囲気がよく出ていてとても面白く読みました。筆力があると言ってしまえばそれまでですが、この雰囲気を出すのにどんな取材をしたんでしょうか?作者自身寮生活の体験があるんでしょうか?ちょっと興味を持ちました。
権力に抗い、最後はどうなるのかとハラハラしながら読みました。田中角栄が、街頭デモをする左翼の学生について、「女の尻を追い掛け回したり、マージャンをしている腑抜けどもよりよっぽどましだ。国家の将来を案じており見所があるのだ。」とアメリカの要人に語っていたいう話を思い出しました。寮の監視に来た管理人は、現代の腑抜けた学生に我慢がならず、自ら「当局」と対決することになったのではないでしょうか。腑抜け社会人の私としては、長いものに巻かれる自分に反省もしながら読了しました。
権力に抗い、最後はどうなるのかとハラハラしながら読みました。田中角栄が、街頭デモをする左翼の学生について、「女の尻を追い掛け回したり、マージャンをしている腑抜けどもよりよっぽどましだ。国家の将来を案じており見所があるのだ。」とアメリカの要人に語っていたいう話を思い出しました。寮の監視に来た管理人は、現代の腑抜けた学生に我慢がならず、自ら「当局」と対決することになったのではないでしょうか。腑抜け社会人の私としては、長いものに巻かれる自分に反省もしながら読了しました。
野沢尚にこんな素敵な青春小説があったとは、しかもドラマ化もされたんですね。見たかったな〜! 私は配役は勝手に、主人公=ジャニーズの二宮くん、元機動隊の名倉=佐藤浩一のイメージで読んでいました。大学の寮が廃止されそうになり、それに反発する主人公たちの人間模様が丁寧に描かれています。今どきなさそうな古臭い人物設定やエピソードが、かえってぐっとくるんですよね。野沢尚の才能って、ほんとうに凄いものだったなと今さらのように思います。若者にありがちな刹那的な青春群像ではなく、あさま山荘事件に関った名倉の存在によって、奥行きの深い骨太のドラマになっている。傑作です。
先にドラマで見てから原作を読みました。ドラマでは表現しきれなかった、各登場人物の心情、思想、理想などが見事に綿密に表現されています。何回読み返しても寮生のうちの誰かの気持に重なり、いろんな角度から楽しめます。ただどうしてもドラマの登場人物でイメージが固まってしまって、渡哲也、岡田准一で原作も読んでしまいます。
舞台は2000年、エリート大学の学生寮
「自治」を掲げる寮生と、廃寮したい大学当局。
寮を管理すべく送り込まれた元機動隊の舎監。
寮生ながらそれを一寸引いた視点で眺める主人公。
しかし、寮生や彼自身に起こった事件の中で、
そして舎監名倉憲太郎との対話から、
主人公は自分を見つめ、少しずつ変化を見せる。
しかし無情にも廃寮が決定し・・・。
主人公のひとり語りで進む物語は、
これまでの3作に比べるとスローテンポ。
殺人もなければテロもない。
こう書くと退屈そうだが、作者独特の、
読み始めたら止まらない魅力は健在。
擦り切れた現代の若者への警鐘ともいえる一作。
気に入った台詞
廃寮に抵抗して寮に篭城した夜、
舎監の名倉さんが主人公に向かって言う。
「結局は皆さんの未来を傷つけるだけかもしれない。
しかし、何も傷つかない生き方より、
それははるかに意義があるのではないかと・・・」
「自治」を掲げる寮生と、廃寮したい大学当局。
寮を管理すべく送り込まれた元機動隊の舎監。
寮生ながらそれを一寸引いた視点で眺める主人公。
しかし、寮生や彼自身に起こった事件の中で、
そして舎監名倉憲太郎との対話から、
主人公は自分を見つめ、少しずつ変化を見せる。
しかし無情にも廃寮が決定し・・・。
主人公のひとり語りで進む物語は、
これまでの3作に比べるとスローテンポ。
殺人もなければテロもない。
こう書くと退屈そうだが、作者独特の、
読み始めたら止まらない魅力は健在。
擦り切れた現代の若者への警鐘ともいえる一作。
気に入った台詞
廃寮に抵抗して寮に篭城した夜、
舎監の名倉さんが主人公に向かって言う。
「結局は皆さんの未来を傷つけるだけかもしれない。
しかし、何も傷つかない生き方より、
それははるかに意義があるのではないかと・・・」



