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ネバーランド (集英社文庫)
恩田 陸
価格: ¥540 (税込)

文庫
出版社: 集英社
発売日: 2003/05
ISBN: 4087475778
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 5534位
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ハードカバーの装丁が素敵なのだが
 なぜか文庫版しか出ないんですな。これから購入をお考えの方、もし可能ならハードカバーを探してみてね。ご本人もとても気にいっておられるご様子だから。
 さて、中身はもう語り尽くされているようだが、テレビドラマを先に見ちゃった方、あれは全然、別物である。大体、季節は冬でなければならないのだ。女の子も、それはちょろっと登場はするが、基本的には男の友情のお話だ。こういうものを読んだとき「少年」という生き物に嫉妬する。女の子ではどうやっても無理な関係だもんね。

 
透明でみずみずしい
とある男子校の寮での冬休み。
実家に帰省しないで過ごすことに決めた美国たち3人と
寮生でもないのに出入りする統という少年。
ともに食事をしたりゲームをするうち、それぞれの抱える痛み、隠していた秘密を少しずつ語りだす。

秘密の内容は衝撃的というほどの重さを持つものもあるけれど
そんな重い過去を持つ4人が集まるなんて、ありえない設定・・・とは感じませんでした。
人が死にたい、立ち直れない、と思う出来事は、程度の差はあれ、生きていれば皆一度や二度は感じたことがあるのではないでしょうか。

作品の中の少年たちのように、それが幼児期や思春期に差し掛かった頃に経験してしまうと辛いものがあるかもしれませんが、それでも「友」に助けられてそれぞれが立ち直っていく姿に、私は勇気付けられました。
ほんと、「友情」っていいな。

透明で淡々とした文体のせいか、「秘密」の重さにもかかわらず、読み終わると、なぜか爽やかで、ちょっと切ない気分になる。
恩田マジック?!

大人になった彼らの物語も読んでみたくなりました。
体験していなくても感じることができる。
 男子校で寮暮らしをしていた……そんな学生生活を送っていなかったとしても、なぜかこの『ネバーランド』を読むと、自分自身の学生生活を思い出してしまいます。同じ著者の『夜のピクニック』と同様に、そんなエッセンスが満載です。

 このレビューを書いているのは12月23日。物語もちょうど冬休みに入って、実家に帰ることなく寮で年越しをすることを決めた3人の同級生と1人乱入する同級生。料理をしたり馬鹿話をしたり……それぞれが抱える不安と過去と、そして見えない未来を共有して……
 体験しなくても感じることができる……そんな大事にしたいストーリーです。
深い話。。。
学校が舞台のとても奥の深い話。

気づくとページをめくる手が止まらない。。。
読み終わると、なぜだか温かい気持ちになれるこの本が大好きです。

驚きの事実も、静かな雰囲気で流れていきます。
なかなか考えさせられる本でした。
個人的には好き。
やっぱりこういった友情を感じられる作品はつくづく良いなぁと思ってしまう。

すこし不満な点もあるがここでそれを描くのはまだ読んでない人に対して作品の価値を下げてしまいそうな主観が入るのであえて書かないが、
手にとってみて少しでも惹かれたのあれば読んでみて損はしないと思う。



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