17歳、大人とも子供ともつかないゆれる年頃の真人がかつて自分を誘拐した犯人に会いに行く。偽名を使い、彼女と生活を共にする中で、「この人がそのまま母になっていたら、」という思い。
家を出るときは、母や父に暴力をふるい、まるで不良少年だった真人が、自分を誘拐した愛子との生活の中では、とても素直な「よい子」になっていく。
私自身が同い年の息子を育てているので、真人の心の行き先に多大なる興味があり、ぐんぐん読みすすめたのだが、なぜかさいごまでしっくりこなかった。当たり前のように出てくる、酒、タバコ、セックス、これらの描写にいたたまれなかったからかもしれない。
今の17歳って、こんな感じなんだろうか?
藤田氏のうまさで、600ページ余を一気に読ませるが、心に沁みる書とは言いがたい。
子宮の記憶 <ここにあなたがいる> (講談社文庫)
|
映画化されたのを耳にし同書を手にとりました。
赤子のとき誘拐された男子高校生が誘拐をした女性を
探し見つけ出し、しかも夏休みに一つ同じ屋根の下に暮らす。
現実味のない設定ではあるが、登場人物一人ひとりに様々な、
エピソードがあり、そこには対照的に現実味が溢れている。
解説が全てを物語るとおり、
映画では舞台設定を変え、登場人物の一部を変えて
そぎ落としているため、全く別物としてみたほうがいいのだろう。
著者の作品を初めて手にしたが、
他の作品も読みたくなる、そんな1冊であった。
赤子のとき誘拐された男子高校生が誘拐をした女性を
探し見つけ出し、しかも夏休みに一つ同じ屋根の下に暮らす。
現実味のない設定ではあるが、登場人物一人ひとりに様々な、
エピソードがあり、そこには対照的に現実味が溢れている。
解説が全てを物語るとおり、
映画では舞台設定を変え、登場人物の一部を変えて
そぎ落としているため、全く別物としてみたほうがいいのだろう。
著者の作品を初めて手にしたが、
他の作品も読みたくなる、そんな1冊であった。
かなりのページ数ですが、読みやすく一気に読んでしまいました。
内容の中心は「子育て」です。
親が子どもを育てることの難しさを改めて感じます。親の思いと、子の思いの違いが、見事に表現されています。
この物語の登場人物たちは、決して幸福な人生を歩いてきたわけではありません。それぞれが、その環境の中で悩み、苦しみながら生きています。彼らの言い分は、必ずしも世間から受け入れられません。そのために、性格的にも歪んでしまった部分もあるでしょう。でも、彼らは自分の居所を探しながら、生きてゆきます。
この物語の上手さは、主人公の真人に対応する形で美佳を登場させていることでしょう。愛子を受け入れる真人と、受け入れない美佳。でも、二人には同じような匂いがあります。この二人の相違が、真人と愛子の関係を際立たせているように思います。
内容の中心は「子育て」です。
親が子どもを育てることの難しさを改めて感じます。親の思いと、子の思いの違いが、見事に表現されています。
この物語の登場人物たちは、決して幸福な人生を歩いてきたわけではありません。それぞれが、その環境の中で悩み、苦しみながら生きています。彼らの言い分は、必ずしも世間から受け入れられません。そのために、性格的にも歪んでしまった部分もあるでしょう。でも、彼らは自分の居所を探しながら、生きてゆきます。
この物語の上手さは、主人公の真人に対応する形で美佳を登場させていることでしょう。愛子を受け入れる真人と、受け入れない美佳。でも、二人には同じような匂いがあります。この二人の相違が、真人と愛子の関係を際立たせているように思います。



