「Cの福音」以降、楡作品は読んでいますが、やっぱり今回も当たり!
何でこんなに面白いんだろう、と思います。
文章力なのだろうか、内容なのだろうか、両方だろうと。
特に本作は感情移入してしまいました。
作品自体はあっという間に読めてしまうのに、
生きるとは、人として、などと読後には何か哲学的なことを考えさせられました。
楡周平、もっと読みたいです!
青狼記〈上〉 (講談社文庫)
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「人の運命とは幸、不幸表裏一体じゃ。何が不幸を呼ぶかは誰にもわからぬ。そしてまた、人の一生に無駄なものはありはせぬ。お前がここで強いられて
いる苦労も、いずれなにゆえのものであったのか、きっと分かる日がくる」
この主人公・趙俊に、師が贈る言葉が、本書で作者が最も伝えたかった
エッセンスであると思う。
自分の国を真摯に愛し、帝の為ならば、自らの人生を進んで投げ出すような
主人公だが、抜きん出た才能を持つがゆえに、保身にとらわれる帝から過酷な運命を与えら続ける。程度の差こそあれ、このような主従関係は、現代の会社社会でも、決して少なくない例である。そのような中にあっても、自分の信じた道を邁進せよ、とのメッセージは、現代ビジネスマンに訴えるものがある。
しかしながら、主人公を中心としたベビーフェイス陣容の描写が、過度にピュアな側面にのみ絞られてしまっているため、現実性に乏しく、読了後、
「人間は、ここまで清遠になれるのか」
「時代が変わるだけで、権力者の本質というものは、こんなに簡単に変わるの だろうか」
との印象を与えてしまっている。
もっと主人公の心の中での葛藤を深く掘り下げ、人間らしさ、及び、それを克服していく強さにも、スポットをあてて欲しかった。
いる苦労も、いずれなにゆえのものであったのか、きっと分かる日がくる」
この主人公・趙俊に、師が贈る言葉が、本書で作者が最も伝えたかった
エッセンスであると思う。
自分の国を真摯に愛し、帝の為ならば、自らの人生を進んで投げ出すような
主人公だが、抜きん出た才能を持つがゆえに、保身にとらわれる帝から過酷な運命を与えら続ける。程度の差こそあれ、このような主従関係は、現代の会社社会でも、決して少なくない例である。そのような中にあっても、自分の信じた道を邁進せよ、とのメッセージは、現代ビジネスマンに訴えるものがある。
しかしながら、主人公を中心としたベビーフェイス陣容の描写が、過度にピュアな側面にのみ絞られてしまっているため、現実性に乏しく、読了後、
「人間は、ここまで清遠になれるのか」
「時代が変わるだけで、権力者の本質というものは、こんなに簡単に変わるの だろうか」
との印象を与えてしまっている。
もっと主人公の心の中での葛藤を深く掘り下げ、人間らしさ、及び、それを克服していく強さにも、スポットをあてて欲しかった。
「三国志」よりわかりやすく、「水滸伝」よりのめりこむ。そんな感じです。上下刊ありますが文の力と舞台の設定、登場人物の個性、どれもにすいこまれあっというまに読んでしまえます。ある若武者の成長記でもあるのですがそれがまた苦しくなるほどの境遇を背負っていきます。「朝倉恭介」シリーズの楡周平の時代考察はやはりすごい。フィクションの時代小説でありながらこれを読んだ企業戦士は意識の変革を考えるかもしれません。管理職の方にも是非一読されたい。




