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江戸忍法帖―山田風太郎忍法帖〈8〉 (講談社文庫)
山田 風太郎
価格: ¥700 (税込)

文庫
出版社: 講談社
発売日: 1999/05
ISBN: 4062645769
おすすめ度:3.0
Amazon ランキング: 220431位
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女性は魅力的だが・・・
敵の甲賀七忍の強さは充分伝わるのですが、どうも主人公、葵悠太郎がそんなに強いのか?と、思えるくらい、主人公の影が薄かった作品です。
話的には面白いけど、主人公に魅力を感じず、甲賀七忍が、残り四人になったときの、『報酬の分配』を決めるシーンに、個人的に気を取られ、そのときの会話が妙に人間臭くて、その時の四人が凄い好きです。(笑)
野生的な美少女だが、主人公を健気にお慕いするお縫。
敵の姫君であり、育ちが良いのに、積極的に主人公に迫る鮎姫。
甲賀の薄幸の美少女、お志乃の三人のヒロインも魅力的ですが、私はどうしても甲賀七忍のくノ一、葉月の「旦那様の浮気防止」の台詞に、完全に彼女に惚れました。(笑)
出てくる女性に魅力はあります。
でも水戸黄門はともかく、『あの二人』は要らなかったと思います。
後回しで良いのではないでしょうか。
シリーズ2作目の本書。
一作目の「甲賀」同様のテンション、奇想さを期待してしまうが・・・

あとがきの著者と菊池秀行氏の対談の抜粋に、「少年小説みたい」「B級にさえ入れていない」と著者自身の本書評が記載されているが、最初は私も著者の謙遜かと思っていた。
しかし、読了後に同様の印象を持ちました。

甲賀七忍とその背後に控える柳沢吉保の悪党っぷりがドギツクない。
(攻勢に廻っているのは序盤だけなので悠太郎を窮地に追いやるという印象が希薄。そして、随時女性陣に欲情するぐらい)
対する悠太郎も七忍を一刀流を以って駆逐していくのだが、どう剣技に秀でているのかが解りにくかった。

冒頭、悠太郎を護る三達人を秒殺した七忍が女性に倒される点に疑問を感じた。
更に、光圀配下のO三郎・O之進の登場(発表誌の威光でしょうか)には辟易した。

本シリーズは、常に余韻深いラストを以って読者を愉しませてくれるのだが本作に到っては・・・・・。

厳しいコメントばかり申し訳ありません。


うーん・・・
「甲賀忍法帖」を読んで気に入ったので、これを買ったのですが、
イマイチでした。敵はそれなりに個性があるのに、肝心の主人公の個性が感じられませんでした。
また、味方の侍はあっさり倒したのに、敵の忍者がヒロイン(普通の町人)にやられるのも納得できませんでした。
変装と入れ替わり、、、そして忍法
家綱の落胤・葵悠太郎を世に出そうとする三人の家来と水戸黄門、それを甲賀忍を使って阻止しようとする柳沢吉保(忍法帖ものでも悪役の常連の一人です)との戦いは、お馴染みのトーナメント戦ではなく、悠太郎とお縫・お鮎の二人の女性が甲賀七忍と戦うという、『柳生忍法帖』の原型のような「剣士+凡人VS敵忍者」のパターンに分別できるでしょう。

ただ、本作最大の面白さは、お縫は悠太郎を一途に好く獅子舞の昔なじみですが、お鮎は敵である吉保の義理の娘だというところでしょう。本作のキーは彼女たちがある時は戦い、ある時は人質となって、「一人二役、二人一役、もしくは変装、入れ替わりの競演」(講談社ノベルスの縄田一男氏の解説より)を舞うことにあります。

山風の忍法帖では、表から書けばミステリとして通るようなプロットを平気で裏から書きます。それでも面白さが些かも減じていない計算とミステリのセンス、そして構成・筆力はまさに恐るべし!

確かに敵の忍法も含め、これといった強い印象がない、(水準が異様に高い忍法帖にしては)地味な作品かもしれません。とはいっても、なんと無重力状態で空を飛ぶ「ながれ星」や、小塚原での死闘などはビジュアル的にも見どころになっています。

何にしても山風の、特に忍法帖は外れがないので、一読損は致しません。




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