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極秘資金
長岡 哲生
価格: ¥1,785 (税込)

単行本
出版社: 講談社
発売日: 2008/02/01
ISBN: 4062144794
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 114096位
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後半1/3から面白い
正直前半は面白くなかった。
ありきたりな未公開株とM資金まがいの話で、これをどう処理しようというのか…と変な心配をしながら読み進めていましたが、M資金の裏が分かった所からぐいぐいと引き込まれて行きました。
組織で働く者の感情の起伏などの描写も優れていると思います。
経済小説の名の下に、なんだか男女関係にやたらページを割くものも多い中で、あくまで本筋のアクセントと思える程度に抑えているバランスもいいと思います。
現実にはこんな話に乗ってくる可能性のある上場企業の役員などどれ程いるのか?という感もありますが、一方で、最近のリーマンが損を被った丸紅を舞台にした詐欺のように、詐欺は盲点を突いてくるのかも知れません。本件の詐欺が"絶対に損のない取引"と被害者に思い込ませたように…。
経済誌の元編集長が書き下ろした実録ミステリー
週刊ダイヤモンドの元編集長が書き下ろした初小説という触込み、新聞雑誌の書評欄でも評判なので購入。経済事件をよく題材にするミステリー作家、宮部みゆき氏の逆バージョンですかね。といってもこの筋の作家なら、経済学の講師をしていた城山三郎氏、通産官僚だった堺屋太一氏など大御所は多い。が、著者はつい数年前まで現役だったというから鮮度が違うか。
法を悪用し綿密に計画された詐欺の手口、恐喝になる線をぎりぎり越えない脅し、深く傷つけないけど一般人を震え上がらせるには十分な暴行、最後は自殺や事故死に見せかける殺人方法。ふだん悪事とは無縁と思っている平和な市民を奈落の底に突き落とす日本の暗黒世界だ。これじゃ騙されて当り前、怯え切ってしまうのも当然、とてもとても素人じゃ太刀打ちできないと思い知らされる。
ところがこうした悪事は、実はゴロゴロしているのだと著者は自身のホームページのなかで語っている。いやはやなんとも救いようのない世の中であります。もちろん警察だって、知能犯やインテリヤクザ相手に手をこまねいているわけではない。けれども本書に書かれているように、結局最後は市民が知恵を絞り、勇気を奮い立たせて悪と対峙するしか手立てはないのですかね。
話が進むにつれ面白さが増幅してゆく典型的ストーリーテラー。しかし出てくる金額が数兆円というとてつもない額なので、マンション買って数千万円の庶民のお財布感覚には現実感が乏しい。けれども、実際にある(あったではない)事件なのだそうで、とすると被害者もいるわけで、だとしたら悔し涙じゃすまされない、誠に気の毒でぞっとする話であります。
「TVドラマ化可能!!」
「未公開株取引詐欺」「基幹産業特別資金詐欺」(この突飛な設定が面白い)に巻き込まる主人公。登場するのは怪しげなベンチャー企業経営者・証券ブローカーと投資会社、それに暴力を厭わないチンピラとクラブで働く今時の女子大生、真実に迫ろうとするジャーナリスト・・とくれば「ハゲタカ」同様、TVドラマ化は十分可能・・そんなことを考えながら読み終えた。TVドラマのシナリオ段階であれば文句なし。
しかし、経済小説としてはどうだろう、深さが少し足りない?様に思う。ハラハラドキドキ感も少なく、結末もそれほどドラマチックではない。「帯」に書かれている「息もつかせず読ませる」・・・は少しオーバーかなぁ・・と感じてしまう。
ただ、物語の中でジャーナリストが見せる取材姿勢には迫力がある。また、取材対象者に対峙した時、相手の表情から感情を読みとる場面の描写などは非常にリアル!!さすがに元経済週刊誌の編集長。
次作を大いに期待したい。
経済小説の最高傑作?
ラジオで紹介されていたので、早速購入してみたが、推薦されているだけの価値がある本であった。
経済小説というと、著者が専門分野ばかりに走り、内容がおきざりにされることがあるが
この小説はむしろストーリーに重点が置かれている。
まさに、息もつかせず読ませるリアルな迫力そのものだった。一流企業の幹部はなぜ闇に取り込まれるのか。
この答えが、まさにこの本の中にある。また終わり方も痛快で、気持ちが良かった。
これがこの作者のデビュー作だとは思えないくらいよくできている。
このような内容を書くことができるのも職業柄だと思う。(普通の小説家ではまず知らない世界が書かれている)
経済小説はハゲタカに続いて読んだが、こちらも当たりだった。
ハゲタカは経済の勉強になるが、この本はむしろ社会の裏側を勉強する本だと思う。
是非お勧めです。読んで損はないはず。
あと、登場人物がけっこう多いので、読むときは2、3日で一気に読むことをお勧めします。



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