手にとって、最初パラパラと眺めていたときは「なんだ、村上春樹の『走ることについて……』の二番煎じみたいな本かな」という印象でした。
しかし、その予想はいい意味で裏切られました。
実際、文体には少し似ている要素を感じますが、結局のところ本書のまえがきにもあるように、「しかし、おそらくマラソンランナーにはそれぞれのランニング哲学があり、それぞれのマラソンの世界がある」のだと思います。その意味で、本書も独自の存在価値をしっかりと持っている一冊でした。
その一方で、「それぞれの」ランニング哲学・マラソンの世界であるにもかかわらず、同じ距離を経験した者にとっては、参考になるし、勇気づけられるし、感銘を受ける部分が多々あります。
ヨム マラソン 42.195kmの脳内活劇
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40代突入をきっかけに走り始め、わずか5年で10本以上のレースを走ったサッカーライターの著者によるマラソン自伝。所々に、職業柄か川口やオシムらの格言・名言がちりばめられているのも面白い。プロでもセミプロでもなく、ランニング素人がマラソンに染まっていく過程や言葉が、他の有名人ランナーのそれとは違うマラソンを感じられるかもしれない。一般社会人と違うのは仕事柄世界中を飛び回り、様々なコースを走り、サッカー選手というアスリート達から直接スポーツ論を学べることだろうか。
ヨムマラソンそのまま、走るのではなく、読んでマラソンを感じる一冊。
ヨムマラソンそのまま、走るのではなく、読んでマラソンを感じる一冊。
ただ走るだけの行為の中で頭の中ではどういう動きがあるのかを記した本。実際に走りながら書かれた文章には躍動感が溢れている。様々な大会に出て得られる記録と課題の繰り返し。本番中も練習中もただ走るという行為の中で悟りに近い感情が。新たに走ろうと思う人への励ましにもなるかもだが、そういう目的の為には少し価格が高めか?しかし「ただ、走る」という行為が理解できない人が読めば答えに近づける内容。気になるでしょ?(笑)
フルマラソンレースを脳内活劇という新しい表現を用いたノンフィクション。市民ランナーならば、誰もがレース中、走馬灯のように生まれてくる考えが表現されています。いかに早く走るか等のランニング教科書は数多くありますが、これらの本とは違います。著者の走る事の内面(脳内状況)には、共感したり、自分にはできない著者の強い意志を感じたりしました。読んだ後は、フルマラソンを歩かずに完走した晴れ晴れとした気分になりました。




