ひとつ前に戻る

一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--
佐藤 多佳子
価格: ¥1,470 (税込)

単行本
出版社: 講談社
発売日: 2006/08/26
ISBN: 4062135620
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 13898位
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   あさのあつこの『バッテリー』、森絵都の『DIVE!』と並び称される、極上の青春スポーツ小説。
   主人公である新二の周りには、2人の天才がいる。サッカー選手の兄・健一と、短距離走者の親友・連だ。新二は兄への複雑な想いからサッカーを諦めるが、連の美しい走りに導かれ、スプリンターの道を歩むことになる。夢は、ひとつ。どこまでも速くなること。信じ合える仲間、強力なライバル、気になる異性。神奈川県の高校陸上部を舞台に、新二の新たな挑戦が始まった――。

   3部作の第1作に当たる本書では、新二がシーズン(春から秋)の1年目を終えるまでが描かれる。競技の初心者である新二の目を通じて、読み手も陸上のいろはが自然と身につく構成だ。見事なのは、競技中の描写。新二が走る100m、200m、400mなどを中心に、各競技のスピード感や躍動感が迫力を持って伝わってくる。特に、本書の山場とも言える4継(4人がバトンをつないで合計400mを走るリレー)では、手に汗握る大熱戦が展開される。
   丁寧な人物描写も、物語に温かみを与えている。生き生きと描かれる登場人物たち、彼らが胸に抱えるまっすぐな想い。その1つひとつが、小説全体に流れる爽やかさを生み出し、読み手の心を強く揺さぶるのだ。
   何かに、ひたむきに打ち込むこと。風のように疾走する新二や連を追ううちに、読者は、重たい現実を一瞬だけ忘れ、彼らと同じ風になることができるのだ。(小尾慶一)
不器用さが愛しくなる胸キュン青春小説
正直、100mや400mリレーが、練習でこんなに成績が伸びる競技だとは思わなかった。
北京オリンピック400mリレー(4継)のように、100mの俊足ランナーが4人集まっても、全員の息が合わないとバトンは前に進まない。
“けして試合前に勝利が確約されることはない”といわれる4継。
努力・技術・体調・運が最高の状態で掛け合わさった奇跡の一瞬だけ、勝利の女神が微笑む。

誠実で不器用な努力型の主人公と、天才なのに不まじめで要領のいい幼馴染がはじめて一緒になった高校陸上で、ときには本気で競い合い、ときには力を合わせて400mリレーで強豪チームに立ち向かう。

「損することなんか気にせず、どんなに損するほど貸しても、貸し倒れしないだけのタフな人間になりたい」と言ってのける主人公。不器用なゆえに人の数倍の練習量をこなし、本気で悩みかっこ悪くなってもやりきろうとする姿に、心が熱くなりました。
不まじめだった幼馴染が見せた初めての本気。故障を帰りみず仲間のために走る姿。
高校最後の大会にて、走りたい気持ちをグッとこらえ、チームが勝てるチャンスだからこそ、あえて身を引く仲間たち。部員全員が気持ちをごまかさず、精神の限り体力の限りでぶつかる本気の姿に、心が震えた。
(お前たち、めちゃくちゃカッコいいじゃないか!!!) 
友情、恋愛、家族愛・・・もりだくさんの胸キュン青春小説。
ぜひぜひ読んでもらいたい!
だんだん成長
最初、文体が口語的過ぎるように感じられ、違和感を持った。

これは途中で読むのをやめるかもしれないと思いました。

…しかし、読み進めるうちに気にならなくなり、すっかりハマッてしまいました。

良い意味で非常にマンガ的というか、テレビドラマ的な小説だと思います。

活字離れが叫ばれる中、この様に大衆性を持った作品を作り、

売上げをしっかり記録することは並大抵のことではないと思います。

内容としては1巻2巻3巻と進むごとに、主人公が成長していくのが感じられ、

それが口語の文体に良く反映されていて、物語に入り込むことができたと思います。

ちょっと爽やかすぎるかもしれませんが、

これは「青春物語」なんだと思っていたので、全然OKでした。

兄が最終的にどうなったのか、それをもう少し書いてくれれば

個人的にはもっと良かったです。
良い
良い。良いです。稚拙さがあるけど、何でこんな稚拙な文章で・・・、と思いつつ泣けるところもあり、興奮するところもあり感情移もできて昔を思い出した楽しい小説だと思いました。
ファンタジー過ぎてゲンナリ
本屋が今一番売りたい本らしいので購入しましたが、結局三巻まで読んでも好きになれなかった。
まず、登場人物が全員好きになれない。感情移入できない。
キャクターの性格とか、それぞれ各一面づつしか書かれてなくて、なんか、え、君たち生身の人間?って感じ。
新二や連のエロ会話も全然男子高校生じゃない。
中二女子のわたしでもそう感じるくらいに爽やか過ぎてゲンナリした。
スポーツ少年物は好きだけど、ファンタジーのスポ根物は無理みたい。
あさのあつこさんのバッテリーが好きだから、とこの本を購入する方も多いようですが、その動機で買うのはやめたほうがいいと思います。
絶対物足りません。
キラキラしたくすみのない美少年物が好きorスポ根好きなら面白いかもしれません。

陸上をやっていた人は絶対読むべき
別に陸上をやってなかった人が読んでも十二分に楽しめると思うが、中学、高校でもいいから
学生時代に陸上をやっていた人なら、物語の中の場面が生き生きと想像できる。私自身も神奈川の
高校で陸上をやっていたせいか、この本を読み終えた後、もう一度青春時代を送った気分がした。
いままで読んできた小説の中で間違いなくベスト5に入る面白さだった。三冊あるが、一日で読んでしまった。



一瞬の風になれ 第二部
佐藤 多佳子
価格: ¥1,470 (税込)

単行本
出版社: 講談社
発売日: 2006/09/22
ISBN: 4062136058
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 21899位
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   冬のオフシーズンを経て、高校2年生に進級した新二。冬場のフォーム作りが実を結び、スピードは着実に伸びている。天才肌の連も、合宿所から逃げ出した1年目と違い、徐々にたくましくなってきた。新入部員も加わり、新たな布陣で、地区、県、南関東大会へと続く総体予選に挑むことになる。
   新二や連の専門は、100mや200mのようなショートスプリント。中でも、2人がやりがいを感じているのが4継(400mリレー)だ。部長の守屋を中心に、南関東を目指してバトンワークの練習に取り組む新二たち。部の新記録を打ち立てつつ予選に臨むのだが、そこで思わぬアクシデントが……。

   第2部に当たる本書では、人と人の繋がりに重点が置かれている。新二と連の友情、先輩・後輩の信頼関係、新二と谷口若菜の恋愛模様。第1部で個々の人物を丹念に描き、読者に感情移入をうながしているだけに、皆の気持ちが1つになっていく姿は強く胸を打つ。
   特に、一人ひとりがバトンをつなげていく4継の描き方が素晴らしい。自分勝手と思えるほどマイペースな連が見せる、4継への、仲間で闘うことへの執着、意気込み。連のまっすぐな言葉に新二たちがはっとする時、その言葉は読み手の心にもストレートに届くのだ。
   本書は、起承転結でいうところの、承句と転句。さまざまな事件、障害、葛藤を経て、スピードに乗った物語は、第3部のフィナーレへとなだれ込む。(小尾慶一)
陸上をやっていた人は是非
別に陸上をやってなかった人が読んでも十二分に楽しめると思うが、中学、高校でもいいから
学生時代に陸上をやっていた人なら、物語の中の場面が生き生きと想像できる。私自身も神奈川の
高校で陸上をやっていたせいか、この本を読み終えた後、もう一度青春時代を送った気分がした。
いままで読んできた小説の中で間違いなくベスト5に入る面白さだった。三冊あるが、一日で読んでしまった。
キャプテン守屋の信念に、泣けます。
3巻中では一番引き込まれました。
印象に残ったのは,守屋部長と新二がグラウンドを眺めながら話す場面。

才能には決して恵まれなくても“毎日ベスト更新。練習も試合も”という生活を実践してきた不言実行の人・守屋。誰よりも部に情熱を傾けていることを認められた先輩から最大級のほめ言葉を頂き,その上で次期部長に指名されたら・・・

新二でなくても,首を縦に振ってしまいそうだよ。

「はい!付いて行きます!」とコロっと引き込まれて自分も頑張ってみる。こういう先輩を信じると,適当にやったつもりでも,あとで振り返ったりする実はスゴイことやってた,なんてケースがあったりするからね。

高校時代に少しでも頑張った記憶のある人は,それを呼び起こされると思います。
トレンディドラマ的
3部作の中巻。1作目に続いてまるでウンチク漫画を読んでいるような感覚を覚えるほど、競技情報や10代の心情をよく調べ挙げられて描かれている。会話のところどころに違和感を覚える言葉の多さが感じられ、男性作歌にくらべると力強さが劣る内容だが女性作家らしい繊細なニュアンスで地味になりがちな陸上競技をドラマ的に表現している。個人的にはリアル感が薄くイライラさせられる事も少なくないがトレンディドラマ的にとらえればそこそこなのかと思う。ドラマにも少々期待したい。
気持ちの用意を整えて
途中で主人公の新二が二年生になり、起から承へと順調に進んでいるように見せかけて、転まで転がり込んだのが、この巻だった。
読者であるこちらも、ここまで順調に読み進んできた。4分の3ぐらいのところで気になる章題に出くわし、慌てて飛ばし読みして、また戻って読んだ。
淡い恋の予感の揺れ。先輩の引退を見送る揺れ。後輩を見守る責任感の揺れ。
友人の失恋や家族との齟齬や、いろんな出来事が日々の中には起きる。
期待と嫉妬と。劣等感と罪悪感と。憧れと幻滅と。揺れは、自然な反応だ。
動揺と衝動に突き動かされたり、自暴自棄になったとしても、それを乗り越えていけばいい。
バトンがあるから、走り続けることができる。受け取ったものを届ける気持ちの用意が整ったら、3冊目が待っている。
眩しい・・・
どんどん陸上にのめり込んでいく主人公:神谷新二に高校卒業後ジュビロに入団を決めた兄から陸上シューズを買ってもらう。そのころ陸上はオフシーズンとなり2年の来シーズンへ向けて個人の鍛錬期へ突入していた・・・

話題の本の第2部。第1部と同様に熱い思いを胸に呼び起こしてくれる。こんなにまで何かにひたむきに取り組み,悩み,苦しむ濃密な時間を懐かしく感じる。物語の中に出てくる『可能性』を忘れかけている私には眩しすぎる一瞬がいっぱい詰まっている本である。次巻が読みたくてたまらない・・・



一瞬の風になれ 第三部 -ドン-
佐藤 多佳子
価格: ¥1,575 (税込)

単行本
出版社: 講談社
発売日: 2006/10/25
ISBN: 4062136813
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 22297位
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   高校の最終学年を迎えた新二。入部当時はまったくの素人だったが、今では県有数のベストタイムを持つまでに成長した。才能とセンスに頼り切っていた連も、地道な持久力トレーニングを積むことで、長丁場の大会を闘い抜く体力を手にしている。
   100m県2位の連、4位の新二。そこに有望な新入生が加わり、部の歴史上最高級の4継(400mリレー)チームができあがった。目指すは、南関東大会の先にある、総体。もちろん、立ちふさがるライバルたちも同じく成長している。県の100m王者・仙波、3位の高梨。彼ら2人が所属するライバル校の4継チームは、まさに県下最強だ。
 部内における人間関係のもつれ。大切な家族との、気持ちのすれ違い。そうした数々の困難を乗り越え、助け合い、支え合い、ライバルたちと競い合いながら、新二たちは総体予選を勝ち抜いていく――。

   前2巻の集大成である本書には、大会における競技シーンが多い。そこで読み手の感情を揺り動かすのは、それまでこつこつと積み重ねてきた人物描写だ。1、2巻を読み終える頃、物語の登場人物たちは、もはや他人ではなくなっている。新二の声を枯らした応援につられ、握りこぶしを作って声援を送る読者も多いはずだ。
   その興奮、緊張感は、南関東大会でクライマックスを迎える。若きスプリンターたちが大舞台のスタートラインに立ち、ぞくぞくするようなスピード対決が、いま、スタートする。(小尾慶一)
陸上をやっていた人は是非
別に陸上をやってなかった人が読んでも十二分に楽しめると思うが、中学、高校でもいいから
学生時代に陸上をやっていた人なら、物語の中の場面が生き生きと想像できる。私自身も神奈川の
高校で陸上をやっていたせいか、この本を読み終えた後、もう一度青春時代を送った気分がした。
いままで読んできた小説の中で間違いなくベスト5に入る面白さだった。三冊あるが、一日で読んでしまった。
続編は出るんでしょうか?
物語も3巻に入ると,ほとんどの場面が新二と連にとって最後の総体路線に。

中盤以降,どんどん残りページが少なくなるのを見て「これだけの量でどこまで書けるの?」と心配になってきますが・・・予定調和的な戦果のクライマックスに,予想外の場所で終了する物語。途中にちりばめたエピソードも回収されずじまい。

結末の処理が正直納得できなくて読後感はアレなんですが,プロセスを描くことがスポーツものの本質と考えれば,それで作品の価値が下がるわけではありません。

全体を通して,短距離走が文字通り「地面を蹴ってその反動を受け,風を切って加速する競技」であることが伝わる文章が小気味いいです。
本が好きになった。
本というものは面倒くさいというイメージだったので、読むのをためらっていたばかりだったのですが、Amazonでこの本を見て読みたい!と思いました。
初めて読み終えた感想は、納得がいかないという感じでしたが、二回目読んだときはこの終わり方に納得できました。何より新二達、春高陸上部員の希望に満ちた未来が想像できました。いや、そうであってほしいという気持ちが強いかもしれません。
この本は何度も何度も読んでいますが、まったく飽きませんでした。きっと、また読むと思います。
今までは、本の中の世界を第三者として見ている感じがしたのですが、これは部の一員として陸上を体感した気がしました。なので、感動とか悲しみ・喜びなども一入でした。
大袈裟ですが、この本に出合えていなくては、本の素晴らしさも、他の本も手に取ることは無かったです。私にとって、思い出の一冊となりました。
すごい!
前の1巻、2巻も素晴らしかったんですが、3巻はヤバイです。
新二が100MでIHに行ける走りをしたとき
最後の4×100Mリレーのとき、まるで自分が競技場で見ているようでした!
本でここまでリアルに思い描けたのは初かも…?
とにかく臨場感が凄かったです。
ドキドキしました!!!
これは一度絶対に読んでみるべしです★
いつか
228ページ272ページ383ページとまるで加速をつけるかのように膨らむストーリー。
あいかわらずあっさりしたレースシーンはキャプテン翼的な男向けスポ魂ものとは違った感覚でスピード感や緊張感を味あわせる。後半が試合の内容で占められ過ぎ、人間模様やその後の姿が尻切れとんぼで終わってしまったのが残念。いつか続編が描かれるのだろうか。
それにしてもジュビロからエスパルスへ、自動車事故からエスカレーター事故、神奈川から東京等々細かな点からすっかり変ぼうしてしまったドラマは酷すぎ。20年前のジャニドラマかと思った。



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