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一瞬の風になれ 第一部 --イチニツイテ--
佐藤 多佳子
価格: ¥1,470 (税込)

単行本
出版社: 講談社
発売日: 2006/08/26
ISBN: 4062135620
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 58430位
発送可能時期: 在庫あり。

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   あさのあつこの『バッテリー』、森絵都の『DIVE!』と並び称される、極上の青春スポーツ小説。
   主人公である新二の周りには、2人の天才がいる。サッカー選手の兄・健一と、短距離走者の親友・連だ。新二は兄への複雑な想いからサッカーを諦めるが、連の美しい走りに導かれ、スプリンターの道を歩むことになる。夢は、ひとつ。どこまでも速くなること。信じ合える仲間、強力なライバル、気になる異性。神奈川県の高校陸上部を舞台に、新二の新たな挑戦が始まった――。

   3部作の第1作に当たる本書では、新二がシーズン(春から秋)の1年目を終えるまでが描かれる。競技の初心者である新二の目を通じて、読み手も陸上のいろはが自然と身につく構成だ。見事なのは、競技中の描写。新二が走る100m、200m、400mなどを中心に、各競技のスピード感や躍動感が迫力を持って伝わってくる。特に、本書の山場とも言える4継(4人がバトンをつないで合計400mを走るリレー)では、手に汗握る大熱戦が展開される。
   丁寧な人物描写も、物語に温かみを与えている。生き生きと描かれる登場人物たち、彼らが胸に抱えるまっすぐな想い。その1つひとつが、小説全体に流れる爽やかさを生み出し、読み手の心を強く揺さぶるのだ。
   何かに、ひたむきに打ち込むこと。風のように疾走する新二や連を追ううちに、読者は、重たい現実を一瞬だけ忘れ、彼らと同じ風になることができるのだ。(小尾慶一)
汗臭くない、懐かしき直球ど真ん中の青春スポーツ小説
イマドキの、汗臭くないクールな天才ランナーを脇役を据え
語り口も押し付けがましくないが、
主人公は熱血系、台詞や語り口もやや古臭い、
懐かしき直球ど真ん中の青春スポーツ小説である。

競技描写の中心は四人で行われるリレー。
続巻でも存分に友情ドラマが描かれるであろうことが予見される。

日常描写には所々赤面してしまう場面も多いが
試合の描写、特にその緊張感溢れる雰囲気の描き方は秀逸で
映像を思い浮かべながら、掌に汗をかく感覚を思い出させてくれる。
爽やかな風
どんどんと読み進むうちに自分が爽やかな風を受けてグランドを走っているような感覚にとらわれた。青春は素晴らしい一時代だがその感覚がよみがえるようなみずみずしい小説です。
続編を書いてほしい!
1,2,3巻と一気読みしました。
「陸上部っていいなあと思った。」
という読書好きの義母の薦めで読んだこの本。
まさに青春小説です。
走りに胸が熱くなり、恋愛に胸がキュンとなり、友情に笑い泣く。
これを読んだら、本当に陸上部に入りたくなります。

30過ぎたおっさんだけど、無性に走りたくなりました。

佐藤多佳子様。
たくさんの感動をありがとうございました。

ちょっとだけでいいので続編を書いてほしいです。
せめて神谷と谷口の恋の行方だけでも・・・!!

これぞ、青春小説の最高峰です。

これから青春の人も、今青春真っ只中の人も、もう青春なんて遠い昔の人も、
読んでほしい名作です!!
不器用さが愛しくなる胸キュン青春小説
正直、100mや400mリレーが、練習でこんなに成績が伸びる競技だとは思わなかった。
北京オリンピック400mリレー(4継)のように、100mの俊足ランナーが4人集まっても、全員の息が合わないとバトンは前に進まない。
“けして試合前に勝利が確約されることはない”といわれる4継。
努力・技術・体調・運が最高の状態で掛け合わさった奇跡の一瞬だけ、勝利の女神が微笑む。

誠実で不器用な努力型の主人公と、天才なのに不まじめで要領のいい幼馴染がはじめて一緒になった高校陸上で、ときには本気で競い合い、ときには力を合わせて400mリレーで強豪チームに立ち向かう。

「損することなんか気にせず、どんなに損するほど貸しても、貸し倒れしないだけのタフな人間になりたい」と言ってのける主人公。不器用なゆえに人の数倍の練習量をこなし、本気で悩みかっこ悪くなってもやりきろうとする姿に、心が熱くなりました。
不まじめだった幼馴染が見せた初めての本気。故障を帰りみず仲間のために走る姿。
高校最後の大会にて、走りたい気持ちをグッとこらえ、チームが勝てるチャンスだからこそ、あえて身を引く仲間たち。部員全員が気持ちをごまかさず、精神の限り体力の限りでぶつかる本気の姿に、心が震えた。
(お前たち、めちゃくちゃカッコいいじゃないか!!!) 
友情、恋愛、家族愛・・・もりだくさんの胸キュン青春小説。
ぜひぜひ読んでもらいたい!
だんだん成長
最初、文体が口語的過ぎるように感じられ、違和感を持った。

これは途中で読むのをやめるかもしれないと思いました。

…しかし、読み進めるうちに気にならなくなり、すっかりハマッてしまいました。

良い意味で非常にマンガ的というか、テレビドラマ的な小説だと思います。

活字離れが叫ばれる中、この様に大衆性を持った作品を作り、

売上げをしっかり記録することは並大抵のことではないと思います。

内容としては1巻2巻3巻と進むごとに、主人公が成長していくのが感じられ、

それが口語の文体に良く反映されていて、物語に入り込むことができたと思います。

ちょっと爽やかすぎるかもしれませんが、

これは「青春物語」なんだと思っていたので、全然OKでした。

兄が最終的にどうなったのか、それをもう少し書いてくれれば

個人的にはもっと良かったです。



一瞬の風になれ 第二部 -ヨウイ-
佐藤 多佳子
価格: ¥1,470 (税込)

単行本
出版社: 講談社
発売日: 2006/09/22
ISBN: 4062136058
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 30355位
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   冬のオフシーズンを経て、高校2年生に進級した新二。冬場のフォーム作りが実を結び、スピードは着実に伸びている。天才肌の連も、合宿所から逃げ出した1年目と違い、徐々にたくましくなってきた。新入部員も加わり、新たな布陣で、地区、県、南関東大会へと続く総体予選に挑むことになる。
   新二や連の専門は、100mや200mのようなショートスプリント。中でも、2人がやりがいを感じているのが4継(400mリレー)だ。部長の守屋を中心に、南関東を目指してバトンワークの練習に取り組む新二たち。部の新記録を打ち立てつつ予選に臨むのだが、そこで思わぬアクシデントが……。

   第2部に当たる本書では、人と人の繋がりに重点が置かれている。新二と連の友情、先輩・後輩の信頼関係、新二と谷口若菜の恋愛模様。第1部で個々の人物を丹念に描き、読者に感情移入をうながしているだけに、皆の気持ちが1つになっていく姿は強く胸を打つ。
   特に、一人ひとりがバトンをつなげていく4継の描き方が素晴らしい。自分勝手と思えるほどマイペースな連が見せる、4継への、仲間で闘うことへの執着、意気込み。連のまっすぐな言葉に新二たちがはっとする時、その言葉は読み手の心にもストレートに届くのだ。
   本書は、起承転結でいうところの、承句と転句。さまざまな事件、障害、葛藤を経て、スピードに乗った物語は、第3部のフィナーレへとなだれ込む。(小尾慶一)
懐かしき直球ど真ん中の青春スポーツ小説第二巻
イマドキの、汗臭くないクールな天才ランナーを脇役に据え
感情吐露も語り口も押し付けがましくないが、
主人公は熱血系、台詞や態度もやや古臭い、
懐かしき直球ど真ん中の青春スポーツ小説第二巻である。

作者も読者もキャラクターたちに慣れてきて、
第一巻よりも丁寧に人と人との繋がり、つまりは
ずばり友情/愛情/家族愛が描かれている。

しかしやはり描写の中心は四人で行われるリレー。
若い頃、何かに夢中になって取り組んだ人間なら
その緊張感溢れる雰囲気に
忘れていた熱い想いを否応なしに鷲掴みされる。

ありがちなアクシデントで本巻はクライマックスを迎えるが
それでも感情は冷めやらず、直ぐに最終巻が読みたくなる!
陸上をやっていた人は是非
別に陸上をやってなかった人が読んでも十二分に楽しめると思うが、中学、高校でもいいから
学生時代に陸上をやっていた人なら、物語の中の場面が生き生きと想像できる。私自身も神奈川の
高校で陸上をやっていたせいか、この本を読み終えた後、もう一度青春時代を送った気分がした。
いままで読んできた小説の中で間違いなくベスト5に入る面白さだった。三冊あるが、一日で読んでしまった。
キャプテン守屋の信念に、泣けます。
3巻中では一番引き込まれました。
印象に残ったのは,守屋部長と新二がグラウンドを眺めながら話す場面。

才能には決して恵まれなくても“毎日ベスト更新。練習も試合も”という生活を実践してきた不言実行の人・守屋。誰よりも部に情熱を傾けていることを認められた先輩から最大級のほめ言葉を頂き,その上で次期部長に指名されたら・・・

新二でなくても,首を縦に振ってしまいそうだよ。

「はい!付いて行きます!」とコロっと引き込まれて自分も頑張ってみる。こういう先輩を信じると,適当にやったつもりでも,あとで振り返ったりする実はスゴイことやってた,なんてケースがあったりするからね。

高校時代に少しでも頑張った記憶のある人は,それを呼び起こされると思います。
トレンディドラマ的
3部作の中巻。1作目に続いてまるでウンチク漫画を読んでいるような感覚を覚えるほど、競技情報や10代の心情をよく調べ挙げられて描かれている。会話のところどころに違和感を覚える言葉の多さが感じられ、男性作歌にくらべると力強さが劣る内容だが女性作家らしい繊細なニュアンスで地味になりがちな陸上競技をドラマ的に表現している。個人的にはリアル感が薄くイライラさせられる事も少なくないがトレンディドラマ的にとらえればそこそこなのかと思う。ドラマにも少々期待したい。
気持ちの用意を整えて
途中で主人公の新二が二年生になり、起から承へと順調に進んでいるように見せかけて、転まで転がり込んだのが、この巻だった。
読者であるこちらも、ここまで順調に読み進んできた。4分の3ぐらいのところで気になる章題に出くわし、慌てて飛ばし読みして、また戻って読んだ。
淡い恋の予感の揺れ。先輩の引退を見送る揺れ。後輩を見守る責任感の揺れ。
友人の失恋や家族との齟齬や、いろんな出来事が日々の中には起きる。
期待と嫉妬と。劣等感と罪悪感と。憧れと幻滅と。揺れは、自然な反応だ。
動揺と衝動に突き動かされたり、自暴自棄になったとしても、それを乗り越えていけばいい。
バトンがあるから、走り続けることができる。受け取ったものを届ける気持ちの用意が整ったら、3冊目が待っている。



一瞬の風になれ 第三部 -ドン-
佐藤 多佳子
価格: ¥1,575 (税込)

単行本
出版社: 講談社
発売日: 2006/10/25
ISBN: 4062136813
おすすめ度:4.5
Amazon ランキング: 16002位
発送可能時期: 在庫あり。

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   高校の最終学年を迎えた新二。入部当時はまったくの素人だったが、今では県有数のベストタイムを持つまでに成長した。才能とセンスに頼り切っていた連も、地道な持久力トレーニングを積むことで、長丁場の大会を闘い抜く体力を手にしている。
   100m県2位の連、4位の新二。そこに有望な新入生が加わり、部の歴史上最高級の4継(400mリレー)チームができあがった。目指すは、南関東大会の先にある、総体。もちろん、立ちふさがるライバルたちも同じく成長している。県の100m王者・仙波、3位の高梨。彼ら2人が所属するライバル校の4継チームは、まさに県下最強だ。
 部内における人間関係のもつれ。大切な家族との、気持ちのすれ違い。そうした数々の困難を乗り越え、助け合い、支え合い、ライバルたちと競い合いながら、新二たちは総体予選を勝ち抜いていく――。

   前2巻の集大成である本書には、大会における競技シーンが多い。そこで読み手の感情を揺り動かすのは、それまでこつこつと積み重ねてきた人物描写だ。1、2巻を読み終える頃、物語の登場人物たちは、もはや他人ではなくなっている。新二の声を枯らした応援につられ、握りこぶしを作って声援を送る読者も多いはずだ。
   その興奮、緊張感は、南関東大会でクライマックスを迎える。若きスプリンターたちが大舞台のスタートラインに立ち、ぞくぞくするようなスピード対決が、いま、スタートする。(小尾慶一)
若いっていいなぁ〜!
1年半前に読んだのですが、久しぶりの読み返したくなり購入しました。
内容的には、1〜2巻で起きた様々な問題を3巻でスッキリさせてくれる感じなので、読み終えた後は爽快な気分です。表現・解説が細かく説明されているので、陸上競技に精通してなくても十分楽しめますし、自分または身内で陸上の短距離をしている人には特にたまらない内容ではないかと思います。
爽やかな臨場感。高揚感。達成感。充実感。
陸上短距離走にかける高校生の成長を描いた、青春小説です。

最高でした!
タイトルの印象通り、爽やか!の一言に尽きます。
これほどまでに、爽快な青春小説というものがあったでしょうか。
全編、どこをとっても、爽やかな臨場感。疾走感。高揚感に溢れています。

走るって、ただ走るって、
こんな気持ち良くって、こんなに素晴らしくて、こんなに最高なこと。こんなに純粋なこと。
こんなにみずみずしくて。こんなに輝いてること。

。。。なんですね。

主人公と一緒に風になる爽快感を、達成感と充実感を、心ゆくまで味わえました。
幾度も感激して、じ〜んと、涙が出ました。

クセがなく、毒がなく、暑苦しくなく。。。

重厚な小説、力強い小説、考えさせられる小説などを好む方には向かないかもしれませんが。。。
明るい爽やかな作品が好きな私は、ど真ん中ストライクゾーンでした。

小説を読んで、心が澄んで晴れる歓びを感じられた作品。
楽しくて、一気に読めました。
「本屋大賞」を授賞したのは伊達ではないんですね。
深い深い余韻を残す、すばらしいラスト
イマドキの、汗臭くないクールな天才ランナーを脇役に据え
感情吐露も語り口も押し付けがましくないが、
主人公は熱血系、台詞や態度もやや古臭い、
懐かしき直球ど真ん中の青春スポーツ小説第三巻である。

最終巻だけあって、キャラクターたちは読者も、作者さえも
置きざりにして、自分たちのフィールドに向かって突っ走って行く。
彼らは彼らだけで繋がり、その眼に見えない繋がりを
身体に直に感じることによってラスト/ゴールに向かって走るのだ。

第二巻のように、彼らに感情移入して涙を零す、
その隙間すら与えてくれない文章の密度である。

そしてもちろんクライマックスは四人で行われるリレー。
決勝の場に立てた者だけが知るその緊張感。
そして敵さえも繋がる奇妙な一体感。
作者の筆はここに来て、取材した人間と一体化し、
研ぎ澄まされ、冴えわたる。

走り終えたトラックを支配する寂寥感。
決して綺麗な場面で終わっているわけではないストーリー。
しかし作者の描きたかったスプリンターの興奮と、そのクールダウンは
あと一ページでも多く彼らの後姿を見ていたかった
私たち読者の高揚とその後の寂しさと見事にシンクロする。
深い深い余韻を残す、すばらしいラストだ。
陸上をやっていた人は是非
別に陸上をやってなかった人が読んでも十二分に楽しめると思うが、中学、高校でもいいから
学生時代に陸上をやっていた人なら、物語の中の場面が生き生きと想像できる。私自身も神奈川の
高校で陸上をやっていたせいか、この本を読み終えた後、もう一度青春時代を送った気分がした。
いままで読んできた小説の中で間違いなくベスト5に入る面白さだった。三冊あるが、一日で読んでしまった。
続編は出るんでしょうか?
物語も3巻に入ると,ほとんどの場面が新二と連にとって最後の総体路線に。

中盤以降,どんどん残りページが少なくなるのを見て「これだけの量でどこまで書けるの?」と心配になってきますが・・・予定調和的な戦果のクライマックスに,予想外の場所で終了する物語。途中にちりばめたエピソードも回収されずじまい。

結末の処理が正直納得できなくて読後感はアレなんですが,プロセスを描くことがスポーツものの本質と考えれば,それで作品の価値が下がるわけではありません。

全体を通して,短距離走が文字通り「地面を蹴ってその反動を受け,風を切って加速する競技」であることが伝わる文章が小気味いいです。



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