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あなたにもできる悪いこと
平 安寿子
価格: ¥1,575 (税込)

単行本
出版社: 講談社
発売日: 2006/08/01
ISBN: 4062135272
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 197608位
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僕にもできた?!
「檜垣は内ポケットの金に話しかけた。俺はあんたが、なにより好きだよ。大好きだ。」口先三寸で世間を渡ってきたテキトー男・檜垣と、無愛想で暗い里奈のコンビが、欲望まみれの小悪党から、おこぼれを掠め取る。

なんとも困った主人公だ。欲望には忠実なのに小心者。プライドや信念とは程遠く、自分勝手でわがままなんだけど、なんとも憎めないキャラクターだ。

本作で、主人公たちが「おこぼれ」をいただく悪党たちは、いずれも小物ばかり。僕たちの近所でもありそうなお話だ。だからこそ、「ちょっとありそうだなー」と思えてしまうあたりが、お話のうまさだろう。本書のタイトルどおり、自分でもちょっとがんばればできそうだ(やらないけど。)

紹介されているいろいろな裏・表のビジネスも興味深い。ペット葬儀、ベビーシッターつき出張エステ、ネコミミキャバ嬢に、自費出版の勧誘(今これで訴訟になっているケースがある。タイムリーでびっくり)などなど。すぐにでも本当のビジネスにできそうだ(既にある?)

そのほか、『ナイジェリアからの手紙』や『M資金』のお話など、大掛かりな詐欺・都市伝説の話まで出てくるので見逃せない。

檜垣・里奈コンビの小物ぶりに、「とほほ」な気分になりつつも、なぜか読後がさわやかな作品。大泥棒もいいけど、小悪党もなかなかです!おすすめ。
小悪党たち
一歩間違えば恐喝、一歩間違えば極道の道、そんなすれすれのところで小金を掠め取っていく桧垣と里奈。セクハラを恐れる老人や、不倫を知られたくない教頭、NPOを気取りつつ市長選をにらむ若者、などなど、それぞれの話の設定はそれなりに面白くすらすらと読めるのですが、どうもダイナミックさに欠けるきらいがあります。
登場人物のキャラクターがもっと突き抜けていても良いのでは?
やっぱり読みながら、奥田英朗氏の「伊良部先生」と重ねあわせ、物足りなさを感じました。
夜ごとの睡眠導入効果はアリ
人を騙して金を稼ぐにはいろいろな障壁が有るものだが主人公らはその障壁を軽くつついた程度で引き下がり大した金も稼がない。だからこそ「あなたにもできる」と言うのだろう。
読み進む中に魅力が増すという訳ではなくどこから読んでも同じテンションでそれなりに面白いという感じなので寝る前のひとときに気楽に読むのが良いだろう。妙に興奮することもなくニヤリとしつつ眠れる事だろう。それ以上でもそれ以下でも無い内容だ。
小悪党の生きがい
悪漢といっても、小悪党。しかも、さらにその小悪党の上前をかすめとる詐欺師まがいの恐喝屋コンビが主人公。舌先三寸だけに自信のある桧垣クン(39歳)と、元クラスメイト「時任」の愛人里奈とが組んで、小金をせしめる連作短編集。
人生や社会をなめきっているが、小物の分をわきまえている。目先の金しか信じない。理想も目標も、今のところなし。あんまり共感できない主人公だが、無気力ニートよりは余程前向きな生き方だ。
最初はそうでもないが、後半だんだんと桧垣に好感を抱いていく。世の中を楽しんでやろうという姿勢がはっきりしてきたからだろうか。不平不満で一生終わっちゃつまらない。度を越さないでワクワクしたいよね、とラストの横顔で語りかけてくる。
女奥田英朗?伊良部シリーズを彷彿させる面白さ
欲張りの袖の下を通るポケットマネーを少し頂く、檜垣と里奈のゲームマネー。
これが、回を重ねるごとにハマル面白さ。
口先三寸で外見も整っている檜垣と、カエル面の暗い里奈のコンビが、強欲な金の亡者との駆け引きでどう動くか。
財産を巡りいがみ合う家族
不倫と公費着服の事実隠蔽したい教師
NGOを踏み台に野心に燃える自称善意の実践者
宗教の教祖を操って私服を肥やすコンサルタント
選挙の裏金をかすめ取るのが生きがいの選挙参謀
一癖もニ癖もある相手とのゲームは、幻の億より、ほんの数十万円を相手から引き出す。果たして、今回はどう動いてゆくのか?
今までの平作品と比べ、男女選ばず愉しめる本です。




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