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ファースト・プライオリティー (角川文庫)
山本 文緒
価格: ¥540 (税込)

文庫
出版社: 角川書店
発売日: 2005/06/25
ASIN: 4041970121
おすすめ度:3.5
Amazon ランキング: 64721位
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4日常に隠れる無意識の毒にクローズアップした作品
一話一話、短めの短編集
チクリと毒
人生に対する倦怠
あまのじゃく
日常にふと感じる違和感
それでも時間は淡々と過ぎていく

っていうかんじ。
4ちょうど31歳ということで
以前にも読んでたけどまた読み返してみました。
凄く短い小説が31編。確かにおちもなく淡々と進んでいく
物語なんですが、なんか元気でます。
31編でひとつの作品?とも思います。
別に31歳にこだわったってよりも、同じ年齢でもいろんな
人生があっていいんじゃない?月並みだけど自分の人生をどう感じるかは
自分で決めるもの。って言われたような気がしました。

yomyomでネロリを読みましたが、そっちを一緒に読んだから
こういう感想がでたのかもしれません。
5どうか、少しでも多くの女の子が救われますように
もしかして山本文緒は短編のほうが腕を生かせるのではないか、と思う冴えた短編集だ。
これはすべて「自分の体験」であるはずはないから、友人知人から拝借したものや、時には想像も混じっているのだろう。
山本の場合、ある程度登場人物との距離がとれたほうが、「語り」としては完成されたものになるようだ。
特に印象に残るのが「車」「バンド」である。
著者は無免許だそうなので、これは完全に「自分」ではないと思われる
冒頭から読者を引き込む見事な出来と思う。
最優先事項が車、であってそれが女性、というところが新鮮だ。男性なら珍しくもない。
不倫をする先輩の描写と、先輩と主人公との距離感も絶妙に描かれている。この一編だけでも、作者の並々ならぬ観察力がうかがえる。
「バンド」を読んで、「あれだろ」とモデルの存在を確信した。十数年前に、最強のボーカリストとかいって登場し、一発屋で消えていった中性的な歌手だ。
また、バンドのボーカリストの女の子は、一時期ロリコン男性の萌えを独占し、数年前に解散したバンドのあの子がモデルだろう。
これくらいはっきりしたモデルがいる小説となると、フィクション度が高いのだろう。だが、著者の語りの世界には抵抗できない。
あのボーカリストが、このような内面を持っていても、現在こんなふうに暮らしていたとしても、「全然あり得る」。
また、女性の書き手が避けるであろう「名器」の問題にあえて挑んだことも、評価したい。
「いつか誰かがそういうことを言ってくれる」と思っていたら、山本だった。
「車」や「マンション」や「バンド」と並列に「名器」すら何気なくファーストプライオリティの一つに加える、というそのセンスは賞賛したい。
最優先事項であると認識したからこそ、主人公が取り扱いを慎重にすることにした、というのも「妹たちへ」のメッセージとしては優れている。
どうかこれで少しでも多くの女の子が救われますように。
5変人見本市
濫読をモットーとし、あまり手元においておく大切な本というのは
ないのですが、この作品は本当に本当に気に入って自分のために文庫で
保存し、何度も読み返しています。

人間どこか一つくらいは変なところがあり、今の社会では生き難い
原因ともなっているが、それで何が悪いのかと。
作者の激烈なまでに優しい視点と人間賛歌に勇気付けられます。

とくに車内生活を送るOLの話は大好きです。
一人でも多くこの名作を手にとってほしいし、その中の一人でも多く
私と同じように作者のメッセージ(と、私が勝手に思ってるだけかも
しれませんが)を感じ、一冊の本が人生を勇気付けることもある
ことをしってほしいです。
4年齢設定が絶妙
実は山本文緒を読むのは初めてだった。

各編の主人公は31歳という年齢設定。
若くもなく、さりとて恋愛をあきらめているわけでもなく、
そしてどこか真っ当でない部分を抱えて恋愛をしている。
一編がとても短いのに、なんだか共感できる。

山本文緒の感性は、なんとなく想像していたとおり。
心のどこかに引っかかっているものを、
甘く、しかし毒をもって描き出すような筆致。

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