男性の性は時空を越えて飛翔しているように見えても、実は卑小な想像力の表層に由来しますが、女性の性は身体の奥深くで異次元とつながっているような気がします。
でも、それもまた男性が勝手に抱くファンタジーなのかも知れず、実は女性の性もその想像力に由来する部分が小さくはないのでしょう。
坂東真砂子さんと言えば、『山妣』『蛇鏡』『死国』『狗神』『桃色浄土』『曼荼羅道』『善魂宿』『蟲』など、日本の土俗的な舞台を巧みに設定し、その中で抑圧されつつも昇華されていく性と生を描いた作品の数々で知られています。
そうした作品群と並べると、現代的な舞台設定の中で展開する本書は少し異色で、ここに収録されているのは、自分の身体の奥底から湧き起こってくる性に戸惑いつつも受け容れていく若い女性たちについての13個の物語です。
でも、よく読むと土俗的な脚色を利用した坂東さんの主だった作品群とも通底する部分が多く、逆に舞台設定における仕掛けが少ない分だけハッキリと、坂東さんの主題がよく見えるような気がします。
13のエロチカ (角川文庫)
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10代の男の子の性を描いた「ホップ・ステップ」がめちゃ
エロティックでした。
欲求不満と初体験の描写が、ありえないのにリアリティーを
感じます。これはツボにはまりました。
エロティックでした。
欲求不満と初体験の描写が、ありえないのにリアリティーを
感じます。これはツボにはまりました。
坂東真砂子は高知県出身の作家である。つい先日も高知新聞にスローフードとナショナリズムについての論考を寄せていた。同紙に小説の連載もしている。この作品は彼女のこれまでの土俗ホラーとは一線を画する官能小説集である。「幼児性愛」など所謂禁断の性を扱ったものも含まれているが不思議に卑猥な感じはない。イタリアを背景にしたものが5篇、どれも南欧の地でファンタジーを解放させる日本女性の微妙な性意識がスタイリッシュに描かれる。男性を主人公にしたものは2篇だが、結局いずれも女性が主導的役割を果たす。
今後人気作家による官能小説は流行になるとふんでいるが、これはまずまずの出来だ。問題は、どれもが似たような展開の話で、読後感がほぼ同じであるということと、若干オリジナリティーに欠けるところであろう。精神と肉体を取り巻く人間心理の深奥に迫るというところには程遠く、それは今後に期待したい。
女性の官能の目覚めや人生の岐路に立ったときに、自分に勢いつけるためのエッチとか・・の短編集です。坂東真砂子の筆の細やかさが効いています。少女が、官能に目覚めていく時に男が必要?いいえ、この中では、しっかりと答えが書かれています。いくつかのアプローチで、大人の男でも、同級生の男でも女でもネコでもいいのです。
13編のエロチックな短編集。著者特有の伝奇ホラーの要素は全くありません。印象的なのは小中学生の性の目覚めを、女性主導の出来事を通して描いていることです。ここまで低年齢だと性的行為はほとんど犯罪になるはずですが、ここでは決して女性が受け身になるのではなく積極的に行為を求めていきます。幼い性にも自我が存在することを表現することで、女性が生来持つ自由や力強さを感じさせます。新しい形のファンタジーかもしれません。



