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私は美人 (朝日文庫 さ 36-1) (朝日文庫 さ 36-1)
酒井 順子
価格: ¥525 (税込)

文庫
出版社: 朝日新聞社
発売日: 2007/11/07
ISBN: 4022644079
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 98902位
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美人の山に頂上はナイ。
一昔前まで、
「美人」とは別格の存在でした。

例えば、

「美人だから何やっても許される」

「美人だけど性格は悪い」

なーんてね。


でも最近では、
美人にもデザイン性や機能性、知性が
求められるようになってきた、

と著者は指摘します。


「美人で能力が高くて
のびのびしてて性格もいい」

なーんてね。


そこで

美人とは何なのか、
それは本当に存在するのか、などなど

複雑になっている
美人観について分析しています。


ヤンキー美人
冠婚葬祭美人
田舎じゃ美人
よくみりゃ美人 
元美人
政界美人
老人美人 etc...

まー、いろんな美人が
存在するのね。


女性の社会進出とともに
発生した、知的美人がいる一方で、

ヘキサゴンに代表される
ぽかん美人。

美人とは、ときに
必要に応じて生み出されるものなのだ。


本書の後半では

“日本海側美人一県おき説”

を実証するため、

実際に県をめぐり
街ゆく美人を数えるという

くだらない(失礼)試みも
なされています。

そういう、くだらなさ、
実はさるきち、好きです。


ヒトは誰しも、

「自分は美人である」

「自分は美人ではない」

という相反する意識を持っているという。


それが折り合って

「自分も見ようによっては美人」

なーんて、結論に落ち着くのだ。


さるきちの中にもオセロがある。

必要なのは折衷案。
私はナニ美人だろう
女は、時と場合によって美人の範疇に入ることがある。
この本では、時と場合を19に分類し、それぞれをかなり真面目に考察している。

冠婚葬祭美人、所属美人、田舎じゃ美人、メガネ美人、人妻美人、全裸美人、政界美人、外人美人・・・
なんとなくわかりますよね。
林真理子風かと思ったらそうではなくて、さっぱりと切れのいいエッセイでした。 「女形美人」
玉三郎にはゆゆしさがある。
ゆゆしさは、不幸の記憶、もしくは不幸の予感によってもたらされる。
女形がかかえるゆゆしさ、不幸とはなにかといえば、それは「女ではない」というところだ。
(中略)
女形の美を超えるものがあるとしたら、それは「人間ではない」という不幸を背負った文楽人形の美ではないか。

文楽(人形浄瑠璃)の美についてのくだりで、ふむふむと感心した。
あの美しさは「人間ではない」からだったのか。
言われてみればその通りだけれど、思いつかなかったです。
ブスの消滅
この本の中で酒井氏は「ヤンキー美人」「元美人」など19種類の美人のタイプを挙げている。
彼女自身「メガネ美人」であり期間限定「喪服美人」を体験し「タイでは美人」である上
「よく見りゃ美人」なんだそうである。
「よく見りゃ美人」や「元美人」まで入れてしまえば、殆どの女性が何らかの「美人」にあてはまる。
そこからもれてしまっても「整形美人」への道は残っているわけだし・・・・
全ての女性が「美人」になって、一見こんなに結構なことはないように思える。しかしそれは
逆にいえばのうのうとブスをやっていてはいけないというプレッシャーのようなもの。女性に
とっては必ずしもうれしい状況ではないのである。
「美人」を待望する風潮が美人さを求める必要のない人にまで美人さを求め、「ヤワラちゃんの
グラビア」という鬼子を生んでしまったことを私たちは忘れてはならない。



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