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指先からソーダ
山崎 ナオコーラ
価格: ¥1,575 (税込)

単行本
出版社: 朝日新聞社
発売日: 2007/07/06
ISBN: 4022503106
おすすめ度:5.0
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ソーダな気分にひたれました
新聞の連載が終わって寂しくなり、7月に本になるというので
楽しみに待っていました。山崎さんのほかの作品は読んだことが
ないのですが、20代女性らしい いきいきとした感性に触れることが
でき、幸せな時間を頂いた気がします。卒論が「源氏物語」だった
とのことですが、今後、女性を中心とした時代小説などにもトライ
して頂けたらと思います。今後のご活躍を楽しみにしています。
ふしぎさとおかしみと悲しみ
新聞の土曜版の連載で最初に読んだのはたしか「シロップをこぼした場合の処置法」だった。ナオコーラ、なにもの、と思い、それからときどき切り抜いていた。今ファイルを見ると、「中庭に向かって開く窓」の「『自分』というのは、自分の身体の分のときもあれば、地球の大きさのときもあるんです」のところを赤で囲んでいる。「冬の擬人化」で、「オレは冬です」とトレンチコートを着て眼鏡をかけた若い男が透明な声で答えるところも赤で囲んでいる。これはきっと本になると思っていたら、やはりなったので、うれしい。
センスのいい文章を書く人は、今の若い人にはいくらでもいる。だいじなのは、そのいいセンスをもたらすものが何であるかだとすると、ナオコーラさんの場合は 自分と世界との接し方から出ているのではないかという気がする。
「高校のときに感じた「私は世界と繋がっていない」という感覚を、否定することなく、そのままこれからも大事に持っていきたい」「他人と共通の認識を持てる部分だけを『リアル』と定義したくない」「そうして、そのズレを生かして、『本当のリアル』を追求したい」と考えたとき、フィクションを書く、ということをしてみたくなります」
自分と世界とのこの関係は、緊張と言うよりは、ふしぎさとおかしみ。悲しみを含んだおかしみ。
この本のどの章にも、ふしぎさとおかしみと悲しみがあると思う。
好きな作家を見つけて、うれしい。



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