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ブリタニキュス,ベレニス (岩波文庫 赤 511-5)
ラシーヌ渡辺 守章
価格: ¥987 (税込)

文庫
出版社: 岩波書店
発売日: 2008/02/15
ISBN: 4003251156
おすすめ度:5.0
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「権力を握って愛するものは愛されず、愛されるものには権力がない」
前作「フェードル/アンドロマック」が気にいった人にとっては待望の続刊です。
「フェードル/アンドロマック」では、全396ページのうち本編は260ページ。約3
分の1を訳注・解説ページが占めていました。それが今回は全530ページ中、本編が
283ページ、訳注が112ページで解題・解説が135ページという、本編以外が実に半
分近くを占めるという清水愛理さんっぽい文庫になっております。
このニ作品は「権力も人間の欲望の対象に過ぎない」とし「権力の意思までも、恋
の欲望と同じく人間を捉えて話さず、彼を破滅に導く情念として描こうとする」ラ
シーヌの傑作悲劇です。だから、これはメロドラマじゃないんですよね。男女の恋
バナという形式をまといつつも、その実描いているのは「人間の共通の弱さに焦点
を当てた人間の情念の劇」なわけです。
訳者の渡辺守章氏の力量とあいまって、文庫としては破格の出来になってます(岩
波文庫版ケインズの「一般理論」と同レベルの出来)。好き嫌いがはっきり分かれ
ると思いますけども。ちなみに、両作品とも舞台で使われた日本語台本だそうです。
[ブリタニキュス]
ブリタニクス(ブリタニキュス)はローマ帝国第四代皇帝クラウディウスの実子。
クラウディウスの養子となった義兄のネロ(劇中は「ネロン」ですが)によって暗
殺されたとされるエピソードを戯曲化。悪へすすむことを決心し、真の怪物となる
ネロを描きます。
[ベレニス]
ティトゥス(ティティス)は、ユダヤ人の反乱を平定する(ユダヤ戦争)した際
に、ユダヤ王家の一族に連なるベレニケ(ベレニス)と恋に落ち、彼女はティトゥ
スの愛人となりました。その故事をもとに書いた作品です。



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