新潮文庫版がどうしても堅苦しく難しいので
こちらを購入しました。
現代風に訳されているので、非常に読みやすいです。
新潮版の方がやはり雰囲気はありますが、入門書と
しては、こちらでも充分いけると思います。
現代では考えられないような罪の裁きですが、心理描写も
鋭く、場面設定もなかなか凝っていていい。
大人の事情を知らないパールだけが、慰めで、この物語に
穏やかな光を差し込んでいます。
アメリカ文学を知るには必読の一冊ですね。
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完訳 緋文字 (岩波文庫)
Nathaniel Hawthorne(原著)/八木 敏雄(翻訳)
価格: ¥798 (税込) 文庫 出版社: 岩波書店 発売日: 1992/12 ASIN: 4003230418 おすすめ度: ![]() Amazon ランキング: 37136位 発送可能時期: 通常24時間以内に発送 ![]() |
保守的な時代のアメリカでの、背徳に関する物語。
それぞれがそれぞれの方法で罪を背負っている。
他人の目=常識にさらされ、恥辱に耐え続けるヘスタ、自分の目=良識に耐えられなかった牧師、全てを分かった上で悪魔的な復讐心を止められない医師。
同じ事件の中にいる人々が、こうも違う結末を向かえるのは、当たり前のようでもあり、不思議でもある。
いかにも古典らしく、文章が格調高くて、結びの一文もいかにも結びらしい。
今考える不倫とあまりにも罪の重さが違うから、古臭いとも思ってしまうが、それでもいろんなことに対する「罪の意識」とその方法というのは、やっぱりあまり変わっていないとも思う。
それぞれがそれぞれの方法で罪を背負っている。
他人の目=常識にさらされ、恥辱に耐え続けるヘスタ、自分の目=良識に耐えられなかった牧師、全てを分かった上で悪魔的な復讐心を止められない医師。
同じ事件の中にいる人々が、こうも違う結末を向かえるのは、当たり前のようでもあり、不思議でもある。
いかにも古典らしく、文章が格調高くて、結びの一文もいかにも結びらしい。
今考える不倫とあまりにも罪の重さが違うから、古臭いとも思ってしまうが、それでもいろんなことに対する「罪の意識」とその方法というのは、やっぱりあまり変わっていないとも思う。
真相は闇の中。読者の読み方次第でどんな受け取り方もできる作品。個人的には牧師の立場になって読み進めていた。自分の物語の真相はありますが、ここで書くのはルール違反なので書きませんが、物語全体に流れているのは牧師の苦悩でしかないと考えるからです。緋文字を胸に付けた、母親とその子供の生活はそのまま全て牧師へ注がれる。清教徒社会の中での彼の立場、苦悩を思うと、それも7年間、胸を打たれます。現代社会ではありふれた話であるかもしれませんが、社会の在り方で人間の苦悩は際立ってくる。その苦悩を背負いながら牧師は「牧師」という職業をまっとうしようとしている。その相反した行動によって、牧師は「牧師」となっていく過程なんかは、悲しすぎる話である。男と女、そして社会との繋がりを考える上で一つの視点を与えてくれる1冊です。
ホーソーンの代表的長編であるこの作品は、一九世紀文学特有のゆったりした流れの中で話が進み、「A」という緋文字を胸に付けられたヘスタ・プリンと、ディムズデイル牧師、チリングワース、そしてパールの関係がどのように繋がっているのかが、次第に明らかにされてゆきます。ホーソーン作品は、飽くまで日常を舞台にしながら、その裏側というより奥に、ピューリタン的な原罪観念(メルヴィルに言わせれば「Power of Blackness」)が込められているのが特徴ですが、本作は正にその典型的作品です。
さらにホーソーンと言えば、その独特のアレゴリーの用い方と、それに伴う美しい文章が印象的です。この「緋文字」でも、特に「小川のほとりに立つ子供」という章でのアレゴリーには、何か聖的なものに触れたような鳥肌を覚えました。しかし、この彼の美文は、或る意味、装飾でしかなく、やはり作品を読み終わった後にその積み重なった美文の裏側から滲み出てくる暗黒の力(Power of Blackness)こそ、ホーソーンが読者に最も暗示し表現したかったことなのでしょう。メルヴィルがホーソーンをあれだけ崇拝するのも、理解出来ます。
ホーソーンには優れた短編も多いので、そちらも読まれてはいかがでしょうか。
さらにホーソーンと言えば、その独特のアレゴリーの用い方と、それに伴う美しい文章が印象的です。この「緋文字」でも、特に「小川のほとりに立つ子供」という章でのアレゴリーには、何か聖的なものに触れたような鳥肌を覚えました。しかし、この彼の美文は、或る意味、装飾でしかなく、やはり作品を読み終わった後にその積み重なった美文の裏側から滲み出てくる暗黒の力(Power of Blackness)こそ、ホーソーンが読者に最も暗示し表現したかったことなのでしょう。メルヴィルがホーソーンをあれだけ崇拝するのも、理解出来ます。
ホーソーンには優れた短編も多いので、そちらも読まれてはいかがでしょうか。
暗い小説です。舞台のボストンはまるで灰に覆われようにくすんでいるし、人物もそれぞれモノクロの印象しか浮かびません。
そのなかで唯一の色彩は、主人公が得意とする刺繍の描写でしょう。
とくに胸の「A」を飾り立てる様子や、娘に鮮やかな赤の服を創作し着せる場面はその色彩が頭にイメージとしてはっきりと浮かびます。
しかし、救いの話か、はたまた絶望の話なのか、それさえも読者に委ねているため、エンターテイメント的な小説ではありません。しかし、読んで損をすることは無いでしょう。
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