『高慢と偏見』『分別と多感』などの名作を生み出した
オースティン女史の“生声”集。
19世紀英国、中流階級の暮らしぶりや思考、
文化、人々の生き様が小説と同じように活き活きと
伝わってくる、貴重な読み物です。
兄妹も多かったオースティン女史は、友人だけでなく、
親類も多いことから、様々な家の人々の付き合いがあったのですね。
でもどれもが「紳士(ジェントリ)クラス」で、「貴族」の人々はほぼ皆無です。
貧困とは無縁、けれどもそこまで派手でもなく、といった
落ち着いた生活の雰囲気が読み取れます。
オースティンが生きたジョージ朝は、この後に控える
ヴィクトリア朝とくらべて、とてもおおらかな世相でもあり、
彼女自身のほほんな田舎暮らしもしていたこともあって、
何かに切羽詰ったり、ひどく考えさせられたり、という
ストレスが全く感じられません。
よってオースティンの作品は、とりたてて大きな出来事があるわけではないが、
日常の生活、その流れそのものが「物語」と化す、
かつ決して飽きることない、普遍的な物語として確立されているのでしょうね。
挿絵もかわいらしく、今にも通じる女性のファッションが満載。
「かわいい〜」と漏らしてしまうほどで、この点でも読み応え十分。
ジェイン・オースティンの手紙 (岩波文庫)
ジェイン オースティン/新井 潤美
価格: ¥987 (税込) 文庫 出版社: 岩波書店 発売日: 2004/06 ISBN: 4003222261 おすすめ度: ![]() Amazon ランキング: 98573位 発送可能時期: 通常24時間以内に発送 ![]() |



