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説きふせられて (岩波文庫)
ジェーン オースティンJane Austen富田 彬
価格: ¥798 (税込)

文庫
出版社: 岩波書店
発売日: 1998/10
ISBN: 4003222237
おすすめ度:4.0
Amazon ランキング: 19581位
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翻訳に違和感
オースティンが登場人物に話させている英語の質と、翻訳の日本語の質があまりに食い違う。まるで江戸の人情話か、と思うような表現がでてきたりして、違和感を感じずにはいられない。登場人物の品格を勘違いさせてしまうような訳は誤訳と言っても言いすぎではないかと思う。オースティンの作品としては☆5、翻訳のせいで☆3とした。
翻訳が?
「高慢と偏見」でジェイン・オースティンのファンとなり、「ノーサンガー・アベイ」「エマ」「知性と感性」と夢中で読んできて、
この本では、訳者の翻訳にどうしても違和感を感じずにはいられませんでした。

女性作家であるオースティンの翻訳を、こんなに違和感のある固い日本語に翻訳すると、魅力が半減しているような気すらします。

今の日本人が全く使わないような男性的な表現にした理由はわかりませんが、翻訳の影響力の大きさに驚いた作品です。
ストーリーはいいのに…
ストーリーはとても素晴らしいのにセリフなどが不自然で翻訳に疑問をもちます。

例えば育ちの良いはずのアンが「おいといていただきゃ」「お前さん」など数々の不自然なセリフにイギリスの世界観がくずれてしまいます。

日本語的にも疑問をもつとこが多々あり残念でした。

ストーリー的にはとてもよくできた作品でした。
女性心理の描写が卓越
オースティンの小説は、悪くいえば典型的である。登場人物は、そこそこリ
ッチな、或いはよい家柄の人。労働者は出てこない。かといって、爵位がある
ほどの高貴な人間もあまりいない。落ち着いた恋の物語で、ひどい事件もな
い。そつなくまとまっていく話である。
しかし、映画化も多くファンも多い。たとえありきたりで起伏に乏しいと思え

ても、それでも、面白い。
この作品について言えば、他作品以上に落ち着いた感じだ。母親代わりの婦人
の説得でフレデリック・ウェントワースとの婚約を破棄した準男爵家の次女、
アン・エリオット。ウェントワース大佐の姉夫婦が実家を借りることになった
ことから、8年ぶりに再会する。元フィアンセの態度ひとつひとつで、揺れ動

くアンの感情の描写がうまい。馬車に乗っけてくれたり、ちょっと話が出来た
だけでも嬉しいのである。ふたりの遭遇や動揺が読者を惹きつける。
話の展開にやや強引なところもみられるが。
もう若くはない、などと描写されるアンだが、なんと27、8歳!の若さで
ある。(当時は年だったということか)

『ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうなわたしの12か月』との類似も
認められる。

心に沁みるおとなの愛
オースティンの中でも落ち着いた作品となっています。俗物家族の中にあって知性・教養・容色さえも無視されている主人公アン。理解し、愛を捧げてくれた男性とは「家柄・将来不安」を理由に引き離されてしまいます。

周囲の人々を支え愛することにアンの日々は過ぎていきます。7年の歳月が流れて実家が凋落し、花の盛りも過ぎた頃、そのアンの前に、再び元恋人が現れます。しかも「より立派」になって、今では望ましい「お婿さん候補」として誰からも認められる存在です。

心の動揺を抑え静かに状況を受け入れるアン、対照的に社交を楽しみ、アンの若い義妹達とはしゃぐ元恋人。アンの方にも準男爵を受け継ぐいとこからの求愛があります。一見受身に思われる「女性」のあり方ですが、ひたすらに恋人を思いつづけるアンの心情が強く美しく読者に迫ります。

また「男性・女性の愛について」色々な形で登場人物が語ります。愛情のモラルの高さが幸せな結婚の鍵であると作者は語っているようです。

いとこの方とは大ドンデンとなりますが、とにかくラストがハッピーエンドで本当によかった。




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