今回初めて「イリアス」を読みました。
訳文がとっても明晰でわかりやすくて、すらすら内容を追えました。
章の冒頭ごとに、内容の概要が載っているのもいいです。後で振り返りやすかったです。
ずっと昔に書かれたお話なのに、キャラクターが魅力的で、個性がはっきり分かれているのにびっくりでした。
傲慢なアガメムノン、直情型のアキレウス、ちょっとこずるいオデュッセウス、賢者のネイアス、ワンマンなヘクトル、そして言い訳がましいパリス。
話を読んでいて、ふと現代に引き寄せて考えてみました。すると、自分に似ているのがパリスだなーと思ったりして悲しーい気持ちになりました。
かといって、アキレウスみたいに周りが死ぬより誇りが大事、というのも・・・全く賛成、とは言えないし。
そう考えてたら、オデュッセウスを一番親しく感じました。
今度時間が出来たら「オデュッセイア」読んでみたいです。
イリアス〈上〉 (岩波文庫)
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偉大なるホメロスの英雄叙事詩、トロイ戦争の物語です。映画「トロイ」がこの本を原作にしたのだとすれば、実に見事に脚色したと言うべきだろう。
ホメロスの描く英雄は戦士であると同時にとっても人間臭い男達でもある。なにせアガメムノンとアキレウスが戦利品の娘ブリセウスをめぐって派手に口喧嘩する場面ではじまります。そしてパリスとヘレネの国を滅ぼすわりにはあまり激しくない恋と、トロイを滅ぼすべくギリシア中から集められた戦士達の長いリストが続く。
戦いがはじまれば当時の習慣なんだろうけど略奪に重点が置かれてみっともないんだよね。敵を倒したらまず武具を剥ぎ、街を落とせば女と財宝を略奪する。戦争とは殺戮と略奪であるという真実を目の当たりにしたかも。
そしてオリンポスの神々はお気に入りの人間達に手を出しては混戦を深めていきます。あくまでも戦うのは人間なんだけどね。そのなりふり構わない戦いこそが、戦士としての英雄なんだろうと思った。
それでもホメロスが描く英雄達は魅力的なのかもしれない。多くの英雄が倒れトロイが陥落する結末はわかってはいても、最後まで物語に引き込まれていた。
ホメロスの描く英雄は戦士であると同時にとっても人間臭い男達でもある。なにせアガメムノンとアキレウスが戦利品の娘ブリセウスをめぐって派手に口喧嘩する場面ではじまります。そしてパリスとヘレネの国を滅ぼすわりにはあまり激しくない恋と、トロイを滅ぼすべくギリシア中から集められた戦士達の長いリストが続く。
戦いがはじまれば当時の習慣なんだろうけど略奪に重点が置かれてみっともないんだよね。敵を倒したらまず武具を剥ぎ、街を落とせば女と財宝を略奪する。戦争とは殺戮と略奪であるという真実を目の当たりにしたかも。
そしてオリンポスの神々はお気に入りの人間達に手を出しては混戦を深めていきます。あくまでも戦うのは人間なんだけどね。そのなりふり構わない戦いこそが、戦士としての英雄なんだろうと思った。
それでもホメロスが描く英雄達は魅力的なのかもしれない。多くの英雄が倒れトロイが陥落する結末はわかってはいても、最後まで物語に引き込まれていた。
文学全集の第1巻はホメロスであることが多いが、現在の文学という概念で捉えられない幅広さがある、と思う。トロイア戦争の最後の数十日に的を絞って画き切った戦記だが、シュリーマンが実際にあったのだと信じて発掘へ向かったのも無理は無い。本書を読めば、底辺に何がしかの事実があったとしか思えない。当時の船団・軍団の構成から、戦争の仕方、人間関係、生活、一切が活き活きと描かれている。牛一頭と奴隷二人が交換される場面など、何気なく描かれる部分こそ、今は忘れられている当時の「普通」の状況を窺い知ることが出来る。ストーリーはスピード感があって、どうなっていくのだろう、と引き込まれること請け合いだ。一人一人の登場人物にも関心が移り、筋を追いかけたい衝動に駆られる。闘争心、嫉妬、友愛、怒り、後悔、恐怖が、全編をダイレクトに覆うが人間の感情のエッセンスだけに、吸引力は凄い。翻訳は旧訳の呉茂一氏のものより格段に読みやすく流れがある。土井晩翠の五七調の名訳が昔あったが、話の展開を明快に追うなら、この翻訳書にかぎる。それにしても、あらためて、「オデュッセイア」は著者は同じではない、という説に素人ながら賛意を示したくなった。
旧約聖書と並ぶ、壮大なドラマ。戦語りに止まらず、神・半神・人間と、社会階級と運命・情・犠牲が入り乱れて、現代の社会観とは無縁なストーリー展開。不道徳な欲望は身を滅ぼし、不運に見舞われも生まれ(神の血縁者は滅びない)がよければ報われる。細切れにしたディリールはきっと誰でも知った話だろう。ギリシャ神話もこれを読んだ後ならもっとわかりやすいはず。英国に暮らしていたころ小学高学年になると、みな課題で読み暗記させられた。西洋の文化・思想の起源が集約されているのでこれを知らずして文学の学習は進んでいかない。美術・絵画の愛好者や学習者にも是非これをお勧めする。
トロイヤ戦争を有名な扱った叙事詩です。アキレス,アガメムノンなどのギリシャ勢対ヘクトル,パリスなどのアジア勢との戦いを描いています。いわば,異なる文明との戦いを語っている物語でもあります。また,人間界の戦いに,ゼウス,アテナ,アフロディーテなどの神々が人間の戦いに参戦して神々の戦い
という側面を持っています。個性豊かなアガメムノン,アキレス,ヘクトル,ディオメネスなどの言動や活躍,神々の言い争いや戦いが物語をよりいっそう面白いものにしています。戦闘や心情のなどの描写も独特で読んでいると臨場感満点です。
訳もわかりやすいし,それぞれの章に概略があり,読みやすいのですが,旧版の様に詩の雰囲気を残してくれていた方がもっと味わい深かったかもしれないです。



