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Mayor of Casterbridge (Wordsworth Collection)
Thomas Hardy
価格: ¥525 (税込)

ペーパーバック
出版社: Wordsworth Editions Ltd
発売日: 1998/01
ISBN: 1853260983
おすすめ度:5.0
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これは物語?現実?
答えはどちらもだと思います。主人公マイケル・ヘンチャードが妻子を売り、二十年ご再会し、彼の人生は狂っていく。
初めは単なる架空の話だと思っていました。けれど、実際に妻子を売るという行為自体、当時のイギリス社会にはあったようです。
そして、ヘンチャードが徐々に没落して行く様も、産業革命と共に古い農村社会が新たな産業社会への移行期間にはよくあったようです。
「これはあくまでも現実」、そう思って読んで頂ければ、この本の中には時代は変われど、変わらない人間の本質が見え隠れしているような気がします。
人生きれいごとばかりじゃないさ
この本の最大の欠点は、「人にあまり読もうと思われない」点ですよね・・・私はすごく面白かったんですが・・・。

面白いです。しかも、英語の「時代物」にしては英語が易しいです。メルヴィルやオースティンにはまったくお手上げだった私も、何とか読むことが出来ました。

主人公のHenchardになにが起きようとも自業自得だ。ヤツは非道だ。それは確かだ。しかしながら、登場人物の中で一番「自分に似ている」感を持ってしまう。そんな不思議な感じを抱く人物です。確かに彼は正しくないことを繰り返すけど、でも人間誰でも多かれ少なかれこんな「正しくなさ」を持っているのではないか?汚い部分をもっているのではないか。少なくとも私は、Henchardに共感してしまう瞬間が何回かありました。清廉潔白に生きている他の登場人物にはかえって白々しさを感じてしまうというか。

まぁ私は一応若い娘として、途中からはかわいそうなElizabeth-Janeが幸せになることだけを祈って読み進めました。

でも、この時代の人々は自由に生きられなかったんですよね・・・自由に恋愛できなかったんだね、と改めてその理不尽さを(現代人の視点から)思いました。

これ以上書くとネタバレになるので書きませんが、いろんな理不尽が重なり、みんなが不幸になっていきます。私はその不幸を繰り返さないように生きていくのみですね。といいながら毎日失敗を繰り返しております。

主人公の魅力
 主人公は、特異なキャラクターの男。物語は、不遇をかこつ彼が、気に食わぬ妻を売りとばしてしまうところから始まり、彼の波乱の生涯を追う。彼の数々の悲劇の多くは、彼自身の性格が引き起こすものだ。しかし彼は自分の性格を、(ほぼ最後まで)変えない。その愚かさが崇高さにつながっている。

 この主人公の魅力にひきずられ、彼の、まさにあざなえる縄のような人生にはらはらし、とにかく一度読み始めたらやめられない。
 特に20世紀以降の小説の場合、小説の魅力は、必ずしも主人公の人間的な魅力には拠っていない。しかし、この19世紀に書かれた小説は、はっきり言って、主人公が面白いから面白い。




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