若い弁護士アンディ・カーペンターは、検事だった父のたっての頼みで、父自身が有罪にした死刑囚の再審を担当する。明々白々な事件としか思えないのに…いぶかるアンディだが、まもなく父が急死し、父が身分不相応な巨額の富を隠し持っていた事を知らされる。果たして父には後ろ暗い秘密があるのか? 再審を担当する事件とも何か関係があるのか?
序盤はもたつき気味である。主人公の個人的な問題(父親の事、妻と恋人との三角関係など)に重点が置かれすぎているし、ユーモアとアイロニーが過剰な文体も、かえって語り口を冗漫にしている。だが、150ページあたりからじわじわとおもしろくなり、公判が始まってからは、宣伝通り一気読みのおもしろさ! 法廷での丁々発止のやりとりを、手放しで楽しめる。ご都合主義なところも、ミステリーとして弱いところもあるが、それでも読んだ後「ああ、おもしろかった!」と素直に感嘆できる。お試しあれ。
Open and Shut
David Rosenfelt
価格: ¥747 (税込) マスマーケット 出版社: Grand Central Publishing 発売日: 2003/05 ISBN: 0446612537 おすすめ度: ![]() Amazon ランキング: 135922位 発送可能時期: 通常10~12日以内に発送 ![]() |
久々の大型新人の触れ込みで登場したRosenfeltは、相当ほかの著名作家・ミステリーやサスペンスを読んで研究したのでしょう。欲しくないのに受けてしまう事件、謎の古い写真、父親の過去、キレイな元奥さんと権力をもつその父親、キレイな今カノ、気難しい裁判官、そして敏腕だけど一筋縄じゃいかない主人公…と、レシピとしては、新しさは全然無いけど、これだけ(さらにもっと)色々盛り込んだら面白く無いわけがない。
結局、この作者の文才さが要所に出ているから、読み出すとはまってしまうのかも。このシンプルさが続くことを祈ります。
結局、この作者の文才さが要所に出ているから、読み出すとはまってしまうのかも。このシンプルさが続くことを祈ります。
急死した父の願いを受けて死刑囚の再審事件を担当した、若き弁護士。
もとになった殺人事件と、父との関係は?一枚の写真に残された秘密とは・・・?
裁判官や検察の神経を逆なでするような、ぎりぎりのやり方で法廷をゆさぶっていきますがこれが痛快。後半まで次を読みたいと思わせるスピード感と謎でひきつけます。
が、しかし後半が残念。あれだけ興味をひいた謎がそんな形で解決するなんて・・・。あまりの展開に唖然としてしまいます。
謎の解き明かしやつじつまあわせに期待するとがっかりしてしまう作品ですが、法廷での丁々発止のやりとりを、ニヤリと楽しむには良いと思います。
もとになった殺人事件と、父との関係は?一枚の写真に残された秘密とは・・・?
裁判官や検察の神経を逆なでするような、ぎりぎりのやり方で法廷をゆさぶっていきますがこれが痛快。後半まで次を読みたいと思わせるスピード感と謎でひきつけます。
が、しかし後半が残念。あれだけ興味をひいた謎がそんな形で解決するなんて・・・。あまりの展開に唖然としてしまいます。
謎の解き明かしやつじつまあわせに期待するとがっかりしてしまう作品ですが、法廷での丁々発止のやりとりを、ニヤリと楽しむには良いと思います。
面白い.ニュージャージーの弁護士の法廷物.かつて地方検事だった父に ある事件の再弁護を要請される.被告は28才の黒人,7年前泥酔下で白人女性を殺害した角で死刑判決を受け,その執行が目前に迫っている.父が検事として被告を有罪に追い込んだったのだ.事件そのものはOPEN AND SHUT,数々の動かしがたい証拠から被告の犯行は明らかであった。裁判開始とともに,即判決,という簡単な事件であり,これを覆すのは不可能に思われた.しかし父は事件の裏に何かひっかかるものを感じ,死刑執行が迫った今,息子アンデイに再弁護を要請したのである.事件のあらましを知るアンデイは,この無理な注文に一度は「ノー」と言うが,父の暗黙の気持ちを推し量り,引き受けてしまう.
裁判長は渋々裁判の再開を認めるも,準備期間を4週間に限定する.あまりの短い準備期間に,無理と思いつつも,助手というか,相棒というか,恋人というか,優れた捜査のエキスパートで元警官,しかも相当な美人(らしい.というのも誰もが彼女に見とれてしまうし,親切にしてくれるので,らしい.)のロウリー,彼女が見つけてきたハーバード出のコインランドリー弁護士のケビンの3人で調査を開始する.
裁判長は渋々裁判の再開を認めるも,準備期間を4週間に限定する.あまりの短い準備期間に,無理と思いつつも,助手というか,相棒というか,恋人というか,優れた捜査のエキスパートで元警官,しかも相当な美人(らしい.というのも誰もが彼女に見とれてしまうし,親切にしてくれるので,らしい.)のロウリー,彼女が見つけてきたハーバード出のコインランドリー弁護士のケビンの3人で調査を開始する.
ここから物語にどんどんと引き込まれていく.次々と発覚する新たな事実に,こちらも「どうしても早く先を読みたい!」状態になってしまう.
前の裁判で明らかになった,明々白々の動かぬ証拠の不審点は多く見つかるも,被告の犯行を覆す決定的な証拠が見つからないまま,裁判に突入してしまう.しかしここからがこの作者というか,主人公弁護士アンデイカーペンターの凄いところ.被告に不利な証人や証拠を,陪審員をしてあらゆる視点から考えさせ,「裏に何か陰謀が蠢いているのでは?」と思わせる方向に裁判の流れを持って行く.
父の屋根裏で見つけた35年前の父と,今や州の大物になったその友人達の写った古い写真から,色々な過去が浮かび上がってくる.
まあ後は読んでのお楽しみ.星4.5
リーガルサスペンスの新人として評価を得ているようで、題名にもある通り若い弁護士が繰り出す手立ては確かに奇抜奇策。読んでいる間はページをどんどんめくっていかせるという物語として一級品、読後の印象も爽快。しかし後で振り返ってみると、物語のベースとなる10年前の事件とその裁判があまりにも正当性を欠いている。父親や別居中の妻との問題など、個人的なことも密接に関連していて、首をかしげる事項も多い。複雑な人間関係が絡みあい、奇策が連発されて最後にはつじつまが合ってしまうペリイメースンにはぜんぜん届かないと思いました。



